記事カテゴリ住宅ローン全般
  • X'
  • Facebook'
  • Instagram'
  • タグアイコン 住宅ローン
  • タグアイコン 基本
  • タグアイコン 金利
  • タグアイコン 新規借り入れ

住宅ローンは月々いくらの支払いが最適?無理のない計画を立てる方法

  • 最終更新日: 2024年11月27日

コンテンツ内で紹介する商品の一部または全部は広告です。

モゲチェック
住宅ローンは月々いくらの支払いが最適?無理のない計画を立てる方法のアイキャッチ

住宅ローンの利用を検討する際は、月々の支払額の目安を知り、無理のない返済計画を立てることが重要です。ローン以外の支出をきちんと整理すれば、月々の返済負担を抑えられるでしょう。返済額の目安や適切なプランの立て方を紹介します。

 

 {template:200}

目次
  • 1. 住宅ローン返済の内訳を整理
  • 2. 無理のない返済計画を立てるコツ
  • 3. 月々の返済額の計算方法
  • 4. 支払額変動の有無も要チェック
  • 5. 返済以外の月々の支払いも忘れずに
  • 6. 毎月の支払いを減らす方法
  • 7. 住宅ローンの借り換えも検討しよう
  • 8. 住宅ローンはトータルの支出を把握し検討しよう

1. 住宅ローン返済の内訳を整理

総返済額や月々の返済額は、借入金である元金と利息を合わせた金額です。月々の返済額に対してそれぞれが占める割合は、返済方法により異なります。

 

元金と利息を合わせて返済

住宅ローンの総返済額は、元金と利息の合計額です。元金とは実際に借り入れた金額で、お金を借りたことへの対価として、利息も合わせて支払います。

同じ金額を借り入れたとしても、金利と返済期間が異なれば利息額も異なります。金利が高いほど、また返済期間が長いほど、利息額も増えるのが基本です。

月々の利息額を求める計算式は『直前の元金×月利』です。通常、住宅ローンの金利は年利で示されているため、月々の利息額を算出するときは金利を12で割った月利を用います。

 

割合は返済方法で異なる

住宅ローンの返済方法には、月々の返済額を一定に保つ『元利均等』と、月々の返済額における元金の金額が変わらない『元金均等』の2種類があります。

元利均等では、返済が進むにつれて減っていく利息分に対し、元金分を増やしながら毎月の返済額を同額にキープしていることが特徴です。

一方、元金均等は返済が進んでも元金の金額が変わらず、利息分のみが減っていくため、毎月の返済額も利息の減少分に合わせて少なくなっていきます。

このように返済方法の違いにより、元金と利息の割合が異なるのです。返済方法は住宅ローンを借りるときに選択しますが、返済プランを立てやすい元利均等の方が人気です。

 

2. 無理のない返済計画を立てるコツ

無理のない返済計画を立てるコツ

住宅ローンの月々の返済プランを考える際は、返済比率を意識することが重要です。返済額以外の支出や、将来的な収入についても考慮しましょう。

 

返済比率は20%以下が目安

住宅ローン審査の基準となる項目の一つに、返済比率というものがあります。返済比率とは、額面年収に対する年間返済額の割合です。

審査における返済比率は、融資の可否や借入限度額に影響を与えます。例えば、固定金利の代表格であるフラット35では、年収4,000,000円未満なら返済比率30%が融資可否の基準です。

ただし、金融機関が定めている返済比率の基準はあくまでも上限値であり、実際にはもう少し下げる必要があるでしょう。無理のない返済計画を立てるなら、20%以下に抑えるのが理想です。

また手取り年収は、一般的に額面年収の8割程度まで下がることにも注意する必要があります。返済比率を20%と考えるなら、手取り年収に対する返済額は約30%に上がります。

住居費は手取り年収の約3割が理想とされていることからも、返済比率を20%以下に抑えるのは妥当といえるでしょう。

 

その他の支出を把握

返済プランを立てる際、年収と返済額のみを基準に考えてしまうと、実際の返済負担が増しやすくなるでしょう。ローン返済以外の支出をきちんと把握することが重要です。

住宅の取得にかかる費用は、ローンを組む住宅購入費だけではありません。購入時にかかる税金・手数料・頭金や、購入後の管理費・税金など、さまざまな費用が発生します。

住む場所が大きく変わるケースでは、交通費が増える可能性もあるでしょう。それまで賃貸物件に住んでいたのであれば、水道光熱費が高くなることも考えられます。

家庭環境によっては、教育費・介護費・車の買い替え費用など、将来的に発生する支出について考慮しなければなりません。老後に向けた貯蓄分を確保することも重要です。

 

将来の収入の変化も考慮しよう

住宅ローンの返済は、20~30年といった長期間にわたり行われるものです。現在の収入だけでなく、将来的な収入の変化についても考えておかなければなりません。

転職する可能性があるなら、最低でも現在の収入水準は維持する必要があるでしょう。完済前に退職を迎える場合は、退職後の支払いをどうするのかまで考えることが大事です。

今後のライフイベントも確認しておきましょう。子どもや高齢者がいる家庭なら、家計が厳しくなりそうな時期を把握しておきたいところです。トータルで無理のないプランを立てやすくなります。

 

特別金利でおトクに!

ピッタリの住宅ローンを一括比較・申込み

モゲチェック 住宅ローン診断

 

3. 月々の返済額の計算方法

月々の返済額の計算方法

借入額・金利・返済期間が分かっていれば、月々の返済額を計算できます。ただし、自分で計算するのは手間がかかるため、シミュレーターで手軽にチェックするのがおすすめです。

 

借入額で計算

元利均等返済で固定金利の場合、『月利×(1+月利)^総返済回数』をA、『(1+月利)^総返済回数-1』をBとすると、毎月の返済額は『借入額×A÷B』です。

『^』はべき乗を意味する記号であり、返済期間が30年なら返済回数は420回となるため、AとBのそれぞれで『1+月利』を420乗する必要があります。

一般的な電卓を使用する場合は、『×』を1回押した後、『=』を419回押さなければならないため、かなり面倒です。正確に計算したいなら、金融電卓などを使用する必要があるでしょう。

 

住宅ローン利息の計算方法について詳しくはこちら:住宅ローン利息の計算方法や仕組みを知ろう。エクセル活用で簡単

 

シミュレーターで手軽に確認

月々の返済額の計算は、シミュレーターを使うのが便利です。各金融機関のWebサイトに、数字を入力するだけで返済額を手軽に確認できるツールが用意されています。

希望する借入額や借入期間を入力すれば、毎月の返済額や総返済額が分かるでしょう。元利均等と元金均等に分けてシミュレーションできるサイトもあります。

さまざまな条件で計算してみることで、具体的な返済をイメージできるため、無理のない返済プランを立てやすくなるでしょう。

以下に紹介するページのツールなら、物件価格とローン期間を入力するだけで、毎月の支払額と総返済額を簡単に概算できます。

住宅ローンの月々の返済額を計算・シミュレーション | モゲチェック

 

4. 支払額変動の有無も要チェック

支払額変動の有無も要チェック

住宅ローンの月々の返済額は、金利タイプにより変動する可能性があります。固定金利と変動金利の特徴や違いを理解しましょう。

 

変動金利と固定金利の違いについて詳しくはこちら:〜変動金利か固定金利か〜 正しい金利タイプの選び方

 

固定金利は一定

契約時の支払額を完済時まで一定にキープできる金利タイプが『全期間固定金利型』です。返済中も金利が上下しないため、借り入れる段階で返済額が確定します。

月々の返済額が一定に保たれることから、返済計画を立てやすい点がメリットです。返済中の金利変動リスクに対して不安を抱えたくない人に向いています。

ただし、返済開始後に市場金利が下がっても支払額が変わらないため、低金利の恩恵を受けられません。金利変動リスクがないことから、スタート時の金利も高めに設定されています。

 

今月の固定金利はこちら:住宅ローンランキング(固定金利)

 

変動金利は支払額上昇のリスクあり

月々の支払額が上昇するリスクのある金利タイプが『変動金利型』です。市場金利の動きに合わせて金利が上下するため、金利が上がれば返済額も連動して増えます。

変動金利型では、5年ごとに月々の支払額を見直す『5年ルール』と、返済額見直し後も1.25倍までしか上昇しない『125%ルール』を設けているのが一般的です。

ただし、上限を超えた分は繰り越しになるため、完済時まで繰り越し分が残っていれば一括返済を余儀なくされるでしょう。

現在は低金利時代に突入していることもあり、多くの人が変動金利を選んでいます。しかし、今後どのタイミングで金利が上がるか誰にも分からないという点には注意が必要です。

 

今月の変動金利はこちら:住宅ローンランキング(変動金利)

 

リスクに対応する方法は?

変動金利は完済時まで総返済額が確定しないため、金利上昇のリスクを見越して、余裕のある返済が可能な人に向いています。十分な貯蓄を持っていることが大事です。

また、経済的な余裕ができたときに繰り上げ返済すれば、早めに完済できるため、リスクを減らせます。金利が上昇したタイミングでの繰り上げ返済も効果的です。

ほかにも、借入額自体を減らしたり、総返済額をより少なくできる元金均等を選んだりすることで、リスクに備えられるでしょう。

低金利の魅力だけで変動金利を選ぶのではなく、同時期の固定金利を選択しても十分に返済できるだけの経済力を持っている状態で、変動金利を選ぶのが理想です。

 

5. 返済以外の月々の支払いも忘れずに

返済以外の月々の支払いも忘れずに

ローンを組む際は、月々のローン返済額以外に、税金や管理費などの費用が発生します。主な維持費について詳しく解説します。

 

購入後の維持費

住宅を取得すると、土地や建物の購入費以外に維持費も発生します。賃貸から自己所有の住宅に移り住む場合は注意が必要です。

一戸建ての維持費としては、固定資産税や都市計画税、経年劣化による修繕に必要な費用、地震保険や火災保険などが挙げられます。

マンションの場合は、税金や保険に加え、修繕積立金や管理費、駐車・駐輪場代も必要になるでしょう。

30年ローンを組むケースでの年間維持費は、それぞれ400,000~500,000円程度が目安です。月々の支払いに直せば約30,000~40,000円となり、決して少額とはいえない維持費が必要になることが分かります。

 

マンションの管理費・修繕積立金

マンションを購入した場合に発生する維持費には、管理費や修繕積立金が含まれます。この二つはそれぞれ異なった性質を持っており、用途が決まっていることを覚えておきましょう。

管理費は、定期的な保守・点検・清掃を必要とする部分に充てられる費用です。エレベーターやエントランスなど、マンションにおける共用部分の管理に使われます。

一方、修繕積立金は主に大規模な修繕工事に充てられる費用です。外壁塗装や配管工事など、建物自体を維持するための費用として使われます。

国土交通省の『平成30年度マンション総合調査結果』によると、修繕積立金は約20年で5割程度値上がりしており、今後もさらに高くなることが予想されます。

出典:平成30年度マンション総合調査結果からみたマンション居住と管理の現状

 

固定資産税・都市計画税

建物や土地などの不動産を所有している場合は、市町村税の一種である固定資産税と都市計画税が課されます。

不動産の固定資産税評価額を課税標準額とし、一定の税率を掛けた金額を、4月頃に届く納税通知書の期限までに収めなければなりません。

固定資産税評価額は3年ごとに見直しが行われ、基本的に建物は時間が経つと評価額が下がっていくため、納税額も減っていくのが一般的です。

どちらの税金も、住宅用地の場合は一定の軽減措置を適用できます。また、新築マンションを購入したり、一戸建てを新築で購入または新築したりした場合は、建物部分の固定資産税が一定期間半額になる軽減措置も受けられます。

 

家探し モゲチェック

 

6. 毎月の支払いを減らす方法

毎月の支払いを減らす方法

家計に少しでも余裕を持たせたいなら、毎月の支払いを減らせないか検討してみましょう。効果が期待できるいくつかの方法を紹介します。

 

頭金を増やす

住宅ローンを組む際に、借入額の一部を頭金として先払いすれば、ローンを組む部分の元金が減るため毎月の支払いを減らすことが可能です。

頭金をより多く支払うことで、毎月の返済額はより少なくなります。自己資金に頭金を増やせるだけの余裕があるなら、負担を軽減する方法として検討するのも一つの手です。

ただし、住宅ローンを組む前に頭金を増やそうとして何年も貯蓄に励む場合は注意しましょう。貯蓄している間も住宅費は発生しているため、トータルで計算すると頭金なしですぐに住宅を購入した方が得をするケースもあります。

 

返済期間は35年を選ぶ

返済期間が長くなるほど、毎月の支払額は少なくなります。一般的な返済期間の上限として設けられている35年を選べば、借入額に対する毎月の返済額を最少にすることが可能です。

返済期間を15年にしたケースと比較した場合、毎月の返済額を半分程度にまで減らせる可能性があります。返済期間が長期になると、借入可能額を増やしやすい点もメリットです。

ただし、返済期間が長いほど利息は増えるため、総返済額が多くなってしまいます。契約時の年齢次第では、定年後も返済が続く可能性があることにも注意が必要です。

 

ボーナス払いを選ぶ

職場からボーナスが出ているなら、ボーナス払いを選択することで、毎月の返済額を減らせます。

ボーナス払いとは、通常の毎月払いと並行して、ボーナス月のみ支払義務が発生する返済方法です。一般的には、元金の40~50%程度をボーナス払いで返済することになります。

ボーナスは支給されなくなる恐れがあることに注意しましょう。会社の業績が悪化するようなケースでは、最初にボーナスからカットされるのが一般的です。

ボーナス払いを選ぶ場合は、ボーナスが支給されなくなっても困ることがないよう、十分な蓄えを準備しておくことが重要です。

 

ボーナス払いについて詳しくはこちら:住宅ローンの返済方法

 

繰り上げ返済をする

返済中にローン残高の一部または全部を前倒しで支払う方法が、繰り上げ返済です。予定より早めに元金を減らせるため、毎月の支払額を減らせます。

臨時収入を得たときなど、資金に余裕ができた場合は、繰り上げ返済を検討しましょう。退職金の金額が定かでないようなケースでも、繰り上げ返済を見越したプランを立てておけば、定年後の返済負担を減らしやすくなります。

繰り上げ返済は、資金に十分な余裕があるときに行うのがポイントです。毎月の返済額を減らせても、繰り上げ返済で貯蓄を使い切ってしまうと、万が一のときに対応できなくなります。

 

繰り上げ返済について詳しくはこちら:繰上返済とは?繰上返済はしないという選択も?!

 

7. 住宅ローンの借り換えも検討しよう

住宅ローンの借り換えも検討しよう

月々の返済額を減らそうと考えるなら、ローンの借り換えもおすすめです。メリットや適切なタイミングについて解説します。

 

借り換えとはどんなこと?

現在利用している住宅ローンから、別の金融機関が実施している住宅ローンに変更することを、住宅ローンの借り換えと呼びます。ローン残高をそのまま移行し、新しい金融機関の条件下で引き続き返済を続けていく形です。

それまで借りていた金融機関のローン残高は、新しく契約した金融機関からの融資金で完済し、残った分に対し新たにローンを組んで返済していくという仕組みを把握しておきましょう。

 

借り換えについて詳しくはこちら:住宅ローンの借り換え審査とは?審査の流れ・手順・必要書類など徹底解説!

 

メリットと向いている人

借り換えのメリットとしては、より金利の低い金融機関のローンに借り換えることで、総支払額や月々の支払額を減らせることが挙げられます。毎月の返済額の負担が重く感じられる人は、検討する余地があるでしょう。

変動金利型や固定金利選択型で返済している人にとっても、長期固定型に借り換えることで、金利上昇のリスクを回避できるメリットがあります。

ただし、借り換え時に発生する諸費用に注意が必要です。登記費用や事務手数料などに数十万円のコストがかかるため、借り換えの恩恵を享受できないケースがあります。

 

借り換えを検討すべきタイミング

金利差のメリットを考えて借り換える場合は、金利が最低でも0.3%下がっている状態が理想です。0.3%の金利差があれば、借り換えの恩恵を受けやすいとされています。

当初固定期間引き下げ型で返済中なら、金利の優遇期間が終了する前のタイミングも、借り換えに適したタイミングです。

ライフスタイルが大きく変わるときも、借り換えの検討に適しています。出産時・子どもの進学時・リフォーム時など、家計の状況に変化があるときは、借り換えでメリットを受けられるか確認しましょう。

 

借り換えの準備について詳しくはこちら:住宅ローン借り換えに失敗しないために。必要な準備、相談先は?

 

8. 住宅ローンはトータルの支出を把握し検討しよう

住宅ローンはトータルの支出を把握し検討しよう

住宅ローンで月々の支払額を考える場合は、返済比率の20%以下を目安にしましょう。支出にはさまざまな種類があるため、年収だけを基準に考えるのではなく、どのような支出があるのかをきちんと洗い出すことが大事です。

毎月の支払額を減らす方法としては、頭金を増やしたり返済期間を長くしたりする方法があります。金利タイプなども考慮しながら、無理のない返済計画を立てましょう。

 

特別金利でおトクに!

ピッタリの住宅ローンを一括比較・申込み

モゲチェック 住宅ローン診断

LINEバナー1

 

住宅ローン審査、ここがポイント!

通らない理由や対策を解説

| 住宅ローン審査の流れ

住宅ローンの審査は仮審査(事前審査)→本審査の流れで進みます。仮審査と本審査は目的が異なり、仮審査は「その人に融資が可能かどうか」、そして物件の売買契約後に行う本審査では「本当に融資をしていいか」の観点での審査になります。

仮審査では審査の受付基準に合致しているかどうかや本人の返済能力、個人信用情報などが比較的簡易にチェックされます。本審査ではたくさんの書類のチェックや物件の担保価値の精査など、多岐にわたる項目を仮審査よりも厳密に審査されます。

本審査も通過したら金融機関とローン契約し、住宅の決済を行うことになります。

住宅ローン 審査

>>仮審査と本審査の違い、詳しい解説はこちら

 

| 審査にかかる期間

仮審査は即日〜1週間程度、本審査は1〜2週間程度を要します。住宅購入時はなにかと慌ただしくなるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。

 

| 仮審査のポイント

仮審査では大きく3つ、「本人の属性情報」「返済能力」「個人信用情報」がチェックされます。細かく見ていきましょう。

・「本人の属性情報」

申込時の年齢や完済時の年齢、年収や雇用形態、勤続年数など、金融機関が個別に定めている受付基準に合致しているかが審査されます。「正規雇用であること」「勤続1年以上であること」「年収は300万円以上」など細かな条件が金融機関ごとに定められており、それらに合致している必要があります。具体的な基準は非公表のケースが多いものの、「◯◯銀行 商品概要」と検索するとある程度は銀行公式サイトで確認できます。

 

・「返済能力」

収入に対して借り入れ額が過大でないかが審査されます。代表的な指標として年収に占める年間返済額の割合である「返済比率」があります。住宅ローンの年間返済額の計算には実際の金利ではなく、審査上のみ使われる「審査金利」が使われます。金融機関によって異なるものの、概ね3%前後という高めの審査金利でストレスをかけて計算されます。また、年間返済額には住宅ローンだけでなく自動車ローンやカードローンなどの借り入れの返済も考慮されます。

返済比率の上限は多くの金融機関が非公表ですが、目安は30%〜35%です。フラット35の場合は年収400万円未満なら30%、400万円以上なら35%と公表されています。

>>返済比率の詳しい解説はこちら

 

・「個人信用情報」

個人信用情報とはクレジットカードの支払いなどの履歴情報です。過去に延滞などのネガティブな履歴があると、住宅ローン審査にはマイナスに作用します。

>>個人信用情報の詳しい解説はこちら

 

| 本審査のポイント

本審査では様々な資料の提出のうえ、「仮審査の申告内容との相違がないか」「担保評価」が主に審査されます。

・「仮審査の申告内容との相違がないか」

仮審査で申告した年収と源泉徴収票の金額が違っていないか、借り入れがある場合はその内容が仮審査の申告内容と違っていないかなど、仮審査で金融機関に申告した内容との整合性がチェックされます。

 

・「担保評価」

住宅ローンで物件を購入すると、通常は金融機関によって「抵当権」が設定されます。抵当権とはいわば担保のことであり、申込人が住宅ローンの返済ができなくなったとき、その物件を売却して融資金の回収に充てるためです。そのため、購入しようとする物件の価値が借り入れ額に対して著しく低くないかをチェックされます。また物件そのもののスペック、例えば耐震基準や適法物件かどうかなども、金融機関の定める基準と照らし合わせられています。

 

| よくある本審査落ちのパターンやNG行為

・仮審査の申告内容と異なる点があった

仮審査と本審査で申告内容に相違があると落ちる確率が高まります。例えば仮審査で申告した年収と提出した源泉徴収票の年収が違えば、返済能力の計算が狂うことになります。

 

・別の借り入れを行う

住宅ローンの審査中に別の借り入れを行うと返済比率に悪影響が出ます。ローンという名称ではありませんがクレジットカードのリボ払いも借り入れと同じ扱いです。気軽な買い物が原因で住宅ローン審査に落ちる可能性もあるため注意が必要です。また、審査期間中はローンの延滞にも普段以上に注意しましょう。

 

・転職や退職

審査中に転職すると通過は難しくなります。金融機関は現在の勤務先で長く働き続けることを前提に住宅ローンの返済能力を見繕っているため、その前提が崩れるのです。さらに勤続年数の基準を満たせなくなる可能性が高くなります。

 

・健康上の問題で団信に加入できない

『団体信用生命保険(団信)』へ加入できず、住宅ローンを利用できないケースもあります。団信とは契約者が死亡したり高度障害に陥ったりした際、ローン残高を肩代わりしてくれる保険です。

生命保険のため、加入するためには過去3年ほどの病歴や治療歴などを告知しなければなりません。そのため健康状態によっては、団信の審査に通過できない場合があります。一般的な住宅ローンは団信への加入が必須とされているため、加入できなければ契約できません。

>>団信審査の詳しい解説はこちら

 

| 審査に通りやすくなるコツ・対策

・頭金(自己資金)を多めに入れて借入金額を下げる

自己資金を多めに確保して借入金額を引き下げることで審査に通りやすくなります。多くの自己資金を貯蓄できる人と言えるため、金融機関からの信頼を得やすいでしょう。

借り入れ額が少なくて済むため返済負担も軽減され、返済比率を引き下げることもできます。金融機関によっては自己資金の割合に応じて優遇金利を適用してもらえる点もメリットです。

 

・借り入れがある場合はなるべく返済しておく

自動車ローンやカードローンなどの借り入れがある場合は、なるべく繰り上げ返済をして残高を減らしておくことも大切です。返済比率を引き下げる要因になるため、審査に通りやすくなります。

 

・ペアローンや連帯債務、収入合算を検討する

配偶者に収入がある場合は、ペアローンや連帯債務、収入合算により審査を通りやすくすることができます。例えば年収が夫500万円・妻500万円の夫婦が5,000万円の住宅ローンを組む場合、夫1名の債務者だけでは年収倍率(年収に対する借り入れ額)は10倍と非常に高いですが、ペアローンや連帯債務で夫婦2名とも債務者になれば、年収倍率は5倍まで下がります。一般的には、年収倍率は高くても7倍以内であれば審査に通りやすくなります。

収入合算とは夫婦の片方が債務者、もう片方は連帯保証人となる方法です。こちらも連帯保証人分の年収を一定程度加味した審査を受けられるので、単独で組むよりは有利です。

 

| 本審査は複数の金融機関へ申し込もう

住宅ローンの本審査への申し込みは、複数の金融機関で並行することが可能です。万が一審査に落ちたり減額承認されたりしたときに備え、複数の金融機関へ申し込んでおくとよいでしょう。複数の金融機関で本審査承認を得られたら、最も希望に近い条件のプランで契約に進めばOKです。

審査通過後であっても契約に進んでいなければキャンセルできるため、契約を決めたローン以外はキャンセルしましょう。その後は金融機関と金銭消費貸借契約を締結し、融資実行日を待つだけです。

 

どんな金融機関で自分が審査に通りそうか、目安を知りたい方にはオンラインで住宅ローンを一括比較できる「モゲチェック 住宅ローン診断」がオススメです。 

モゲチェック 住宅ローン診断」は無料で利用可能で、年齢や年収、住んでいる地域などの住宅ローン審査項目を考慮した上で、その人にピッタリなローンを紹介するサービスです。「モゲチェック 住宅ローン診断」を参考に、どのような銀行で審査を進めたらいいか比較してみましょう。

  • X'
  • Facebook'
  • Instagram'
WRITER

著者: モゲチェックメディア編集部

株式会社MFS

 

モゲチェックは住宅ローンのポータルサイトです。 金融機関や不動産会社出身の住宅ローンのプロ&テクノロジー集団が運営し、公平・中立な立場で住宅ローン情報をお届けします。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
bg
アプリ画面イメージアプリ画面イメージ

アプリなら
家と住宅ローンを
一緒に探せる!

アプリダウンロード