1.日銀金融政策の経緯と現状
6月の1.0%から9月の1.25%へ。ここまでの利上げの経緯
6月会合では「賛成7、反対1」で、政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ0.25%引き上げることが決定されました。
6月の利上げの背景は、次の3点でした。
・3年連続の高水準の賃上げで「賃金と物価の好循環」が定着したこと
・原油高や円安による物価上振れへの警戒
・中東情勢による経済下振れリスクの低下
続く7月30・31日の会合では、政策金利は1.0%程度に据え置かれました。ただし、高田創委員が「1.25%への利上げ」を主張して据え置きに反対しています。そして9月17・18日の会合で、日銀は政策金利を1.25%程度へ引き上げました。
9月に利上げした3つの背景
9月の利上げの背景は、主に次の3点です。6月と比べると、円安と物価上振れへの警戒が一段と強まった点が特徴です。
1.原油高と円安による物価の上振れリスク
原油価格が高止まりし、円相場も円安水準で推移しました。その結果、輸入物価を通じて物価が想定以上に押し上げられるリスクが高まりました。植田総裁は7月会合後の会見で「基調的な物価上昇率が2%を超えて上振れていくリスク」に言及しました。氷見野副総裁も8月27日の講演で、「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」と述べていました。
2.円安是正の要請と米国からの圧力
円安の背景には日米の金利差があり、7月末には約28年ぶりとなる日米協調の円買い介入が実施されました。米国は、円安や日本の長期金利上昇が米国債の金利上昇に波及することを警戒しています。ベセント米財務長官は8月31日、「日本政府と日銀は円高につながる措置を講じると確信している」と述べました。この発言は、日銀の利上げ判断への圧力と受け止められました。
3.利上げの加速を後押しした賃金と物価の見通し
2026年の春闘では3年連続で高水準の賃上げが確定し、「賃金と物価の好循環」は続いています。7月の「経済・物価情勢の展望」では、物価上昇率が2026年度後半以降は2%を明確に上回る見通しが示されました。リスクも上振れ方向が優勢とされています。AI需要の強さなどもあり、こうした環境が、6月からわずか3カ月での追加利上げを後押ししたと考えられます。
今後の見通しと不確実性
モゲチェックでは、今回の利上げ後も段階的に利上げが進むと想定しています。メインシナリオは、2027年頃に政策金利が1.5〜2.0%程度まで上昇する展開です。円安や原油高が長期化して物価上昇率が想定以上に高まった場合は、利上げのペースがさらに速まる可能性があります。その場合、政策金利が2%を超えて上昇する展開もリスクシナリオとして想定しておく必要があります。 物価面では、7月末の日米協調の為替介入で円相場はいったん円高方向に戻りました。しかし、その後も円安と原油高が続いており、物価を押し上げる圧力は残っています。加えて、国内政治の動向によっては、消費税減税に伴う企業の便乗値上げや、財源穴埋めのための国債の増発懸念が、新たな物価・金利の上昇圧力になりかねません。
利上げペースを左右する別の要因が、政策委員の人事です。6月の利上げ決定(7対1)で唯一反対したのは、浅田統一郎委員でした。また、中川順子委員は6月29日に任期満了で退任し、翌30日に佐藤綾野委員が就任しました。佐藤委員は就任会見で、特定の考え方や学派に立場を限定せず、経済データを丁寧に分析して判断する姿勢を示していますが、高市首相が選任した委員のため、ハト派(金融緩和派)と考えるのが妥当でしょう。
さらに、2027年7月には、利上げに前向きな姿勢(いわゆるタカ派)を示してきた高田創委員と田村直樹委員が任期満了を迎えます。後任にハト派が選ばれた場合、今後の利上げペースがスローダウンする可能性も考えられます。
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2.【2026年以降】変動金利はいつ・どれくらい上がる?
6月会合での利上げ(0.75%→1.00%)の影響は、2026年10月の基準金利改定で最も顕著に現れる見通しです。さらに、9月会合での利上げ(1.00%→1.25%)分は、多くの銀行で2027年4月の基準金利改定で反映される見込みです。6月分と合わせると、変動金利は今の水準から年0.25〜0.5%程度上昇する可能性があります。
なお、今後住宅ローン金利に現れる変化は大きく4つに分類できます。
・変動金利の既存ユーザー
・変動金利の新規ユーザー(これから住宅ローンを借りる人・借り換える人)
・固定金利の既存ユーザー
・固定金利の新規ユーザー(これから住宅ローンを借りる人・借り換える人)
具体的にどうなるのか、それぞれ順番に見てみましょう。
変動金利の既存ユーザー
すでに変動金利で借りている方は、2025年12月の利上げを受けて、2026年4月(一部銀行は5月)から借入先銀行の基準金利が年0.25〜0.35%上がり、2026年7月以降の返済に反映され始めています。
2026年6月16日の追加利上げ(0.75%→1.0%)分は、多くの銀行が10月1日に基準金利を見直す見込みです。引き上げ幅は年0.25%程度で、2027年1月以降の返済から反映されるとみられます。例えば三菱UFJ銀行は、毎月見直し型は9月1日を基準日として、11月返済分からの適用と公表しています。
2026年9月18日の追加利上げ(1.0%→1.25%)分は、多くの銀行で2027年4月の基準金利改定で反映される見込みです。返済額に反映されるのは、2027年7月以降が一般的と見込まれます。
みなさんが実際に支払う適用金利は、契約時に確定している引き下げ幅(割引とお考えください)を基準金利(定価のようなもの)から差し引いて算出されます。引き下げ幅は完済まで変わらないため、利上げの影響は基準金利の改定タイミング(年2回:4月・10月)であらわれます。

なお、「5年ルール」適用の場合は適用金利が上がっても5年間は毎月の返済額自体が変わらず、返済額に占める利息と元本の内訳が変化します。月々の負担感はすぐには増えませんが、金利負担が増えて元本返済が減るため、完済までに金利総額が増えるリスクは認識しておく必要があります。
変動金利の新規ユーザー
これから住宅ローンを組んだり、借り換えたりする方が変動金利を選ぶ場合は、注意点があります。9月の日銀利上げ分は、まだどの銀行の金利にも反映されていません。6月の利上げ分についても、みずほ銀行のように9月時点で新規借入金利を据え置いている銀行があります。今後、早い銀行では10月以降、多くの銀行では12月から2027年1月にかけて、変動金利が引き上げられる可能性があります。そのため、今の金利に年0.25%程度(6月分も未反映の銀行は年0.5%程度)を上乗せした金利で比較するのが良いでしょう。
前回の利上げ局面では、銀行によって基準金利の引き上げ幅や反映時期に違いが見られました。今回も各銀行の対応は一律ではないため、これから申し込む方は、現在の最安金利だけで判断せず、今後の金利上昇も見越したゆとりある資金計画を立てておきましょう。
固定金利の既存ユーザー
いま固定金利で住宅ローンを借りている場合、特に適用金利の変化は起こりませんので、今まで通りの返済が続きます。
注意点としては、「当初◯年固定」などの固定特約型を使っている人は将来的に金利が上がる可能性が高いことが挙げられます。固定特約型ではその固定期間が終了した後に再度固定金利を使うか変動金利に切り替えるかを選択することになりますが、どちらを選ぶ場合でも当初よりも高い金利が設定されるケースが大多数です。もし近いうちに固定特約金利が終了する方は、借り換えを検討してみることをおすすめします。
固定金利の新規ユーザー
これから固定金利で借りる方、あるいは借り換えを検討している方には、長期金利の動向が直接影響してきます。
借り手に適用される固定金利は、融資実行時の金利が適用されます。ゆえに、長期金利の上昇局面では、現在適用されている固定金利よりもさらに高い固定金利で融資実行せざるを得ない状況が想定されます。
日銀の利上げはまだ継続しており、加えて高市政権の財政拡張的な動きから長期金利は上がりやすい状況です。固定金利をこれから借りる方は、0.5%〜1%程度さらに金利が上がることも想定した上での資金計画づくりが求められます。また、固定金利が上がり切る前の早期融資実行も大切でしょう。
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3.10年後・20年後の住宅ローン金利は?変動金利や金利環境の中長期見通し
それでは、10年先・20年先を見据えたときに日本の金利環境、ひいては住宅ローン変動金利はどうなるのでしょうか。モゲチェックとしては日本が米国のように高金利環境になるとは考えておらず、緩やかな金利上昇が予想されるものの政策金利は2%前後を上限に、その範囲内で上下するサイクルに落ち着くものと考えています。
現在の日本は少子高齢化の中にあり、今後労働人口はどんどん減少していきます。人手不足に陥らないよう賃金を上げて労働力を確保しようとする動きがインフレ圧力となる一方で、人口減少によってあらゆるモノ・サービスへの需要が減少するというデフレ圧力もあり、その綱引きが日本の慢性的な悩みとなり続けるでしょう。
なお、人手不足はAIやロボットによって解消される可能性もあります。また、日本は労働者の解雇要件が他国と比べて厳しく、雇用の流動性も限られています。いくら労働力確保のためとは言え、賃金上昇が青天井に上がっていくとは考えづらく、他国と比べて上昇カーブが緩やかになる可能性があります。
以上のように、日本が人口減少という本質的な問題を解決できない以上、日銀は金利を高く据え置くような政策は取りづらいと考えています。
なお、忘れてはならないのは金利が上がること自体がリスクなのではなく、「賃金が上がらないのに金利が上がることがリスク」という点です。金利は経済の体温計と呼ばれ、好景気になって賃金が上がる局面で金利も上がることは、ごく自然なことです。住宅ローンの返済が増えても賃金が同様に上がっているのであれば、金利コストを支払う原資はあるため、金利上昇への備えは必要なものの、そのリスクを過度に恐れることはないと考えられます。
また、金利上昇の原因となっているインフレを家計の味方につけるのも得策です。具体的には資産運用(株式投資)が挙げられます。デフレ時代と違って、物価が上がりやすい今は企業業績も伸びやすく株価も上がりやすいと言えます。長期分散積立投資を行うことで、インフレを家計収入に取り込むことができるため、こういった点も意識することが大切です。
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4.変動金利と固定金利、結局どっちがお得?モゲチェックのオススメは…
これから変動金利が上がる可能性があるとしたときに、「変動金利と固定金利どっちを選べばいいの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。モゲチェックとしては、金利総額の観点では変動金利優位であるものの、どうしても金利上昇への不安がぬぐえない場合は固定金利の検討も一手だと考えています。
理由は、
①住宅ローンは最初の10年をより低金利で通過することが大事であること
②固定の方が有利になるためには、9回以上の利上げが必要になるため現実的ではないこと
の2点です。それぞれ解説していきます。
①住宅ローンは最初の10年をなるべく低金利で通過すべき
住宅ローン利用者の多くは月々の返済額が一定になる「元利均等返済」を利用しますが、この性質上、35年の住宅ローンを組む場合は最初の10年で利息総額の半分を支払うことになります。

例えば元本が3,500万円、35年払い、金利が1.0%(元利均等返済)の場合、毎月の返済額は98,799円です。そのうち、初回の返済では金利が29,167円ですが、ちょうど10年後にあたる120回目では21,684円、最終回では82円にまで減ります。そして、35年間で支払う金利総額が649.5万円であるのに対し、最初の10年間で支払う金利はほぼ半分(47%)の306万円です。
住宅ローンは文字通りローンなので利息をつけて返済することになりますが、利用者からすれば支払う利息は少ない方が良いでしょう。となると、より金利総額を抑えるためには最初の10年に少しでも低金利のローンを使うことが肝心であり、低金利が提供されている変動金利が理にかなっていると言えます。
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②固定が有利になるには9回以上の追加利上げが必要
2026年9月時点では、変動金利が年1.23%、固定金利(フラット35)が年3.46%です。その差は年2.23%です。変動金利が年2.23%以上上昇し、
その状態が35年間続くのであれば、固定金利を利用する方が有利という計算になります。
通常、日銀の政策金利は0.25%ずつ引き上げられるため、この金利差を埋めるには、ここから残り9回程度の追加利上げが必要です。

なお、日銀があと9回以上もの景気を冷やすほど急速に利上げを重ねるシナリオは、現時点では蓋然性が低いと見ています。だからこそ、変動金利の上昇は緩やかにとどまる一方、先取りで上がる固定金利との逆転は当面起こりにくい、というのが現状の構図です。
ただし、「金利上昇そのものが心配でならない」という方にとっては、固定金利を選んで安心を買うことも合理的な選択です。判断軸は「お得さ」だけでなく「安心して完済できるか」も含めて検討してください。
5.金利上昇への備え!
ここまで利上げによる住宅ローン金利への影響について解説してきました。いかがだったでしょうか。
注意すべきことは、将来のことを正確に言い当てるのは不可能であり、日本経済に急速な変化が起こる可能性もゼロではありません。よって、万が一の金利上昇局面にも備えておくことも大切です。
金利上昇対策3選
- 固定と変動の金利差分を資産運用(株式投資)する
元本3,500万円・35年払い・元利均等返済の住宅ローンを、変動金利年1.23%と固定金利年3.46%で比較します。月々の返済額は、変動金利なら102,546円、固定金利なら143,842円です。固定金利を使っていたら月々の返済で消えていた差額の約41,300円を積立投資などで資産運用しておけば、将来的に変動金利が上昇した際に取り崩したり、繰り上げ返済の原資に活用したりと、家計の助けになるでしょう。2024年から大幅に拡充された新NISAやiDeCoといった税制優遇を活用することもオススメです。
- 借り換える
住宅ローンは、より低い金利を提供している金融機関に借り換えることが可能です。日銀が政策金利を引き上げても、すべての金融機関が同じように金利を引き上げるわけではなく、戦略的に低い金利を提供する金融機関も出てきます。金利引き下げキャンペーンを実施する金融機関もあるため定期的に情報を取得するようにしましょう。
- 家計を節約する(金利上昇時のキャッシュフローを計算しておく)
金利が年0.5%上がったとき、年1.0%上がったときなどを想定して、住宅ローンの毎月返済額を予め計算しておきましょう。具体的な数字を把握しておくことでどの程度の金利上昇まで許容できるか確認できるでしょう。
金利上昇に備えておくことで万が一の際も焦ることがなくなります。安易に繰り上げ返済して手元キャッシュを減らすのではなく、住宅ローン減税・団信・期限の利益(長期間の返済を猶予してもらえるメリット)という3つのメリットのある住宅ローンをうまく活用することをオススメします。
6.まとめ
- 9月会合で1.25%へ追加利上げ、利上げペースは加速
日銀は9月会合で政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げ、約31年ぶりの高い水準となりました。6月の利上げから3カ月での追加利上げで、これまでのおおむね半年に1回というペースから加速しています。背景には、原油高や円安による物価の上振れリスクがあります。日銀は経済・物価・金融情勢に応じて、今後も政策金利を引き上げていく方針です。
- 各銀行ともに変動金利の引き上げへ、9月利上げ分はこれから反映
6月の日銀利上げの影響は、PayPay銀行・楽天銀行・ドコモSMTBネット銀行の金利に反映されました。9月には三菱UFJ銀行と三井住友銀行も、新規借入金利を年0.25%引き上げています。一方、9月の利上げ分はまだどの銀行にも反映されていません。早い銀行では10月以降、多くの銀行では12月から2027年1月にかけて引き上げられる見込みです。
- 既存ユーザーへの反映時期はタイムラグあり
2026年6月の利上げ分は、多くの銀行で10月1日に基準金利が見直され、2027年1月以降の返済に反映される見込みです。2026年9月の利上げ分は、多くの銀行で2027年4月の基準金利改定を経て、2027年7月以降の返済に反映される見込みです。
ただし、「5年ルール」が適用される場合、毎月の返済額は当面変わらず、返済額に占める元金と利息の内訳が変化します。
- 変動金利の優位性は依然として高いものの、金利上昇への備えはしっかりと
2026年9月時点では、変動金利が年1.227%、固定金利のフラット35が年3.460%です。その差は年2.23%に広がり、モゲチェックが集計を開始した2018年1月以降で最大となっています。
金利総額の観点では変動金利が相対的に有利な状況ですが、将来の金利上昇に備え、借りすぎず、余裕のある返済計画を立てることが重要です。返済額を確定させたい方は、固定金利も含めて検討するとよいでしょう。
日本の経済環境は今、「金利のある世界」へと本格的に突入しました。
金利が動く時代だからこそ、これから住宅ローンの借り入れ・借り換えを検討中の方は、ぜひ複数行の条件を比較し、ご自身に最も有利な住宅ローンを選んでください。
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※本稿の内容を転載・掲載いただく際は、出典「モゲチェック調べ」との明記をお願いします。ウェブ掲載の場合は、下記リンクの記載もお願いします。
https://mogecheck.jp/articles/show/pnl6ZzOV4BDR2k5Ra7PY
変動金利・固定金利の違いとは?
特徴やメリット・デメリットを解説
住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。
金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。
| 変動金利のメリット・デメリット
メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。
デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。
| 5年ルール・125%ルールとは?
5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。
金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。
125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。
返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。
| 変動金利の推移・相場は?
変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。
| 固定金利とは?
文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。
| 固定金利のメリット・デメリット
メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。
デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。
| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?
少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。
一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。
| 変動金利・固定金利の利用割合
変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ8割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は1割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。
(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)
| モゲチェックのオススメは?
モゲチェックでは今後も追加利上げが行われ変動金利が緩やかに上昇する可能性はあるものの、借りすぎには注意するという前提のもと、相対的に低金利となっている変動金利を利用する方が有利であると考えています。一方で金利の予測は難しく想定外なこともありえるため、今後の金利上昇が心配な方は、固定金利を選択し安心することも正しい判断と言えます。最新情報は住宅ローンランキングでチェック!
































