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〜変動金利か固定金利か〜 正しい金利タイプの選び方

  • 最終更新日: 2024年11月27日

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モゲチェック
〜変動金利か固定金利か〜 正しい金利タイプの選び方のアイキャッチ

住宅ローンの金利タイプは、変動、固定特約、全期間固定の3種類があり、固定特約には1年から35年まで様々な期間の特約があります。

今後の金利の動きは誰にも分からないため、「どの金利タイプを選べば良いのか?」というのは、住宅ローン利用者の共通の悩みです。

 

住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン利用者実態調査(2019年度第1回調査(2020年6月発表)」によると、住宅ローン利用者の約6割が変動、約3割が固定特約、約1割が全期間固定を選んでいます。やはり、金利水準が低い変動が一番多く選ばれていますが、果たしてそれが正解でしょうか。

 

本稿では、住宅ローンの金利タイプの正しい選び方について、現在の金利環境、将来の金利予測及び金利リスクの観点から解説したいと思います。

 

目次
  • 1.住宅ローンの金利タイプに関して
  • 2.住宅ローンの金利の選び方のポイント
  • 3.住宅ローンの金利タイプとそれぞれの特徴を比較!
    • (1)変動
    • (2)10年固定
    • (3)20年固定
    • (4)35年固定
  • 4.モゲチェックの住宅ローンの変動金利における将来の金利予測について
  • 5.最適な金利タイプ
  • 6.まとめ
    • (1)まずは変動を検討する
    • (2)20年固定特約を検討する
    • (3)全期間固定を検討する

1.住宅ローンの金利タイプに関して

住宅ローンの金利タイプは、変動、固定特約、全期間固定の3種類があり、固定特約には1年から35年まで様々な固定期間の特約があります。金利水準は、変動が最も低く、固定特約の特約期間が長くなるに伴い金利も上昇し、全期間固定が最も高い金利になります。一方、将来の金利上昇リスクの観点から考えると、全期間固定はリスクが無く、固定特約の特約期間が短くなるにつれてリスクが大きくなり、変動金利が最もリスクが高くなります。

住宅ローン 金利タイプ

 

各金利タイプの詳細については下記の記事をご参照下さい。

住宅ローンの金利タイプについてさらに詳しく

 

2.住宅ローンの金利の選び方のポイント

上記の通り、金利タイプを選ぶにあたって考慮すべき点は金利水準と金利リスクです。金利水準が低いと金利リスクが大きく、金利水準が高いと金利リスクが小さいという関係がありますので、金利とリスクのどの組み合わせを選ぶのかというのがポイントになります。

住宅ローン 金利 リスク

3.住宅ローンの金利タイプとそれぞれの特徴を比較!

住宅ローンの金利タイプを変動、10年固定特約、20年固定特約、35年固定の4つに分けて、それぞれどのような違いがあって、どのようなリスクとリターンの関係にあるかを分析します。それぞれの特徴を、金利水準、金利支払総額(比率)、金利リスク量、特徴及びおすすめの項目で整理したものが下記表です。

※金利支払総額(比率)とは「現在の金利水準が続いた場合に、返済期間を通して支払う金利の総額が元本に対してどれくらいの割合か」を示した数字です。

 

※金利リスク量とは「1%金利が上がった時に金利支払総額が当初借り入れ額に対して何割増えるか」を示した数字です。

[金利リスクについてより詳しく]

 

金利水準

0.3%〜0.6%程度

金利支払総額(比率)

7%〜11%

金利リスク量

19%

特徴

年2回、金利変更のタイミングがあります。短期プライムレートに連動して動きます。適用金利は過去20年以上継続して低下してました。いつでも期間を選んで固定特約に変更できます。

おすすめ

下記ニーズのある人にオススメです。

  • とにかく低金利のローンが借りたい

  • 金利はしばらく上がらないと考えている

  • 将来繰上返済して早く返すつもり

  • 金利リスクより疾病等のリスクを排除したい

金利水準

0.5%〜0.8%程度

金利支払総額(比率)

9%〜15%

金利リスク量

10%

特徴

10年後に金利変更のタイミングがあります。何もしないと変動になりますが、再度期間を選択して固定特約を選ぶこともできます。

おすすめ

下記ニーズのある人にオススメです。

  • 最初の10年は固定化したい

  • 10年後からは繰上返済して早く返すつもり

  • 金利リスクより疾病等のリスクを排除したい

金利水準

0.9%〜1.3%程度

金利支払総額(比率)

17%〜25%

金利リスク量

3.5%

特徴

20年後に金利変更のタイミングがあります。何もしないと変動になりますが、再度期間を選択して固定特約を選ぶこともできます。当初20年で全体の約8割の金利を支払うことになります。

おすすめ

下記ニーズのある人にオススメです。

  • 金利は高くても極力金利リスクは取りたくない

  • 20年後からは繰上返済して早く返すつもり

金利水準

1.3%〜1.5%程度

金利支払総額(比率)

25%〜29%

金利リスク量

0%

特徴

35年間金利は変わりません。金利リスクはゼロですが、金利水準が変動金利に比べて約1%上がります。

おすすめ

下記ニーズのある人にオススメです。

  • 金利は高くても金利リスクをゼロにしたい

 

表の通り、変動金利は金利支払総額(比率)が低い一方金利リスクは大きく、反対に35年固定は金利支払総額(比率)が高い一方金利リスクはゼロとなっています。

金利リスクをとって金利支払額を節約するか、金利リスクを取らずに多く金利を支払うかの選択となっていますが、この判断に欠かせないのが将来の金利予想です。

 

4.モゲチェックの住宅ローンの変動金利における将来の金利予測について

モゲチェックでは、市場金利(スワップレート)を使って、変動金利型住宅ローンの将来金利を予測しています。直近のスワップレートを使った住宅ローンの将来金利は下記の通りです。

[将来金利予測についてより詳しく]

 

住宅ローンの金利は、将来それほど大きく上昇しません。かつ金利が上昇し始めるのは相当先であって、それまでは今の水準が維持されます。

なぜこのような結果になるかというと、現在金融市場で取引される長期金利が短期金利とほとんど同じ水準にあるからです。

長期金利と短期金利に差がないということは、金融市場が将来短期金利は上がらないと考えているということです。

 

5.最適な金利タイプ

モゲチェックの金利予測通り変動金利型住宅ローンの金利が動くのであれば、金利タイプは変動で良いでしょう。少なくとも今後10年で金利上昇が予測出来ない環境で、固定金利を選ぶ理由はありません。

 

ただ、注意しなくてはいけないのはこの予測もあくまでも現時点の市場における長短金利の状況から導かれた理論値であり、変動金利型住宅ローンの将来の金利が予測通りに動く保証はないということです。金利が上がるかどうかは結局のところインフレ(物価の継続的な上昇)が起こるかどうかですので、日頃の経済全体の動きを見ながら将来の金利上昇のリスクを考える必要があります。

 

生命保険(以下、団信)の選択も関係してきます。最近はがん保障や11疾病保障など様々な疾病に対応する団信が開発されており、0.2〜0.4%程度の金利上乗せで加入できます。固定金利の水準の金利を払うくらいであれば、変動金利で疾病団信を利用するという選択肢もあるわけです。金利リスクと疾病リスクのバランスを見ながら金利タイプを選ぶ必要があります。

 

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6.まとめ

正しい金利タイプの選び方をまとめると下記の通りになります。

 

モゲチェックの金利予測を参考にまずは変動で借りることをおすすめします。ただし、自身の収入に対して目一杯住宅ローンを借りて余裕の無い方、つまり金利が1%上昇した場合にDTI(返済比率)が金融機関の定める上限値を上回る方は固定特約や全期間固定を検討すべきです。

[金利リスクについてより詳しく]

 

金利リスクを取りたくない方や収入に対する住宅ローン残高が大きく返済に余裕うの無い方は20年固定特約をおすすめします。今後10年の金利予測や金利リスク削減の効果を考えるとあえて金利を固定化するなら10年という中途半端な期間ではなく、20年の固定化をした方がいいでしょう。

 

金利リスクを極端に取りたくない方は全期間固定にすべきです。特にフラット35であればフラット35Sという長期優良住宅向け金利優遇の制度があり、当初5年又は10年に渡り20年固定と同水準で借りることが出来ます。

 

 

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変動金利・固定金利の違いとは?

特徴やメリット・デメリットを解説

| 変動金利とは?

住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。

金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。

 

| 変動金利のメリット・デメリット

メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。

デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。

 

| 5年ルール・125%ルールとは?

5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。

金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。

 

125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。

返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。

 

変動金利の推移・相場は?

変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。

 

| 固定金利とは?

文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。

 

| 固定金利のメリット・デメリット

メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。

デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。

 

| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?

少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。

一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。

 

| 変動金利・固定金利の利用割合

変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ7割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は2割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。

(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)

 

| モゲチェックのオススメは?

モゲチェックでは低金利政策が長期化する可能性が高いとの見通しや、住宅ローン業界で顧客獲得競争が激しくなっていることから、変動金利では安定した低金利が続くと予想しています。

迷った方はまず変動金利から検討することをオススメします。最新情報は住宅ローンランキングでチェック!

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WRITER

著者: 中山田 明

モゲチェック運営会社 株式会社MFS

CEO

外資系証券会社で日本初の住宅ローン証券化に参画。その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
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