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〜連帯債務で借りる〜 二人で一つのローンを借りる住宅ローン利用法

  • 最終更新日: 2024年11月27日

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〜連帯債務で借りる〜 二人で一つのローンを借りる住宅ローン利用法のアイキャッチ

収入のある二人が一つの住宅ローンを連帯債務で借りる借り方について解説します。

 

家探し モゲチェック

目次
  • 1.連帯債務で借りるとは
  • 2.スキーム図
  • 3.メリット・デメリット
  • 4.事例
  • 5.まとめ

1.連帯債務で借りるとは

連帯債務で借りるということは、一つの住宅ローンを二人(主債務者・連帯債務者)で借りることです。

夫婦共働きでダブルインカムの場合、どちらかが主債務者となり他方が連帯債務者になることで、住宅ローンは一つでも二人分の収入を見込んだ金額での借り入れができます。本稿では、連帯債務で借りる場合のメリット・デメリットを解説します。

 

具体的な話の前にまず連帯債務とは法的にどういう意味を持つのかという点についてお話しましょう。

 

連帯債務とは、金融機関との間で夫婦で1本の金銭消費貸借契約を結ぶ債務形態のことを言います。夫婦2人が共に債務者(一方が主債務者で、もう一方が連帯債務者)となり、一つの金銭消費貸借契約における同等の返済義務を負います。

連帯保証と同様、金融機関は主債務者及び連帯債務者のどちらか一方又は両方に住宅ローン債務の履行の全てを請求することができます。

 

2.スキーム図

連帯債務で住宅ローンを借りる仕組みは下記の通りです。主債務者及び連帯債務者は共に割合に応じて住宅ローン控除を受けることができます。ただ、連帯債務者の団体信用生命保険(以下、団信)への加入は、金融機関によってできない場合もあります。

連帯債務 仕組み

3.メリット・デメリット

連帯債務で住宅ローンを借りるメリットとデメリットを確認しましょう。

←左右にスクロールできます→

メリット

  1. 借入額を増やせる

金融機関は主債務者及び連帯債務者に対して一つの債務の履行請求権を持つため、両者の収入を返済原資とみなすことができます。

したがって、単独で借り入れる場合に比べてより大きな金額の住宅ローンを借りることが出来ます。

 

  1. 借り入れ手続きがシンプル

ペアローンの場合、住宅ローンが2つになり、諸費用がそれぞれのローンに発生します。

それに比べて連帯債務で借りる場合は、ローンが一つなのでとてもシンプルです。諸費用も最低限で済みます。

 

  1. 二人共住宅ローン控除が受けられる

主債務者及び連帯債務者両者が一つのローンを借りているため、それぞれの持ち分割合に応じて住宅ローン控除を受けることができます。

デメリット

  1. 連帯債務者は団信が利用できない場合がある

金融機関によっては連帯債務者は、団信に加入できない場合があります。この場合、夫婦連生団信に加入することで

夫婦どちらかに万が一のことがあった場合に、住宅ローン全額の保障が受けられます。

 

  1. 離婚の場合手続きが複雑になる

連帯債務で借りている場合、離婚となっても簡単に債権債務関係は解消できません。金融機関は二人の収入を充てに住宅ローンを貸しているため、

離婚したとしても二人の債務は継続します。連帯債務者から外れるためには金融機関と協議するか他の金融機関に借り換える必要があります。

[債務者変更を伴う借り換えについてより詳しく]

4.事例

連帯債務で住宅ローンを借りことを選んだある夫妻の事例です。

住宅ローン利用者の状況

Cさん夫妻

同じ会社に勤める同期同士で結婚

ダブルインカムで子供なし

ご主人:年収500万円で大手メーカー勤務

奥様:年収500万円で大手メーカー勤務

購入希望物件

5,000万円の23区内の中古マンション

利用した住宅ローン

ご主人を主債務者、奥様を連帯債務者として借り入れ

金融機関:ARUHI(フラット35買取型)

借入額:5,000万円

金利:1.25%(全期間固定)

団信:夫婦連生団信

(背景)

会社の同期で同程度の収入のCさん夫妻。ご主人単独だと3,000万円程度の借り入れが限界だったのですが、奥様を連帯債務者とすることで5,000万円の借り入れができました。

 

ペアローンという選択肢もありましたが、将来家族が増えた際に奥様が専業主婦になる可能性があり、奥様自身の住宅ローンの借り入れになるペアローンではなく、返済口座をご主人の口座とする連帯債務にしました。

ご主人だけの収入で5,000万円のローンの返済は厳しいですが、ダブルインカムのうちに繰上返済をしたり、親からの援助や将来の昇給なども考慮に入れて多少高額となっても将来に渡って資産価値が維持できる物件を買おうということになりました。

 

団体信用生命保険も夫婦連生団信とし、二人のどちらかに万が一のことがあったときには保険金で住宅ローンが完済されるようにしました。

さらにご主人のみの収入だと住宅ローン控除の限度額である月額40万円の控除は受けられないところ、連帯債務にすることで二人分の所得税納税額を控除対象とし、世帯全体で月額40万円の控除が受けられるようになりました。

 

5.まとめ

いかがでしたか?夫婦の在り方が多様化した今、借り入れ形態を選ぶのは容易ではありませんが、連帯債務が向いているのはこんな方です。

 

  • 自分の収入のみだと希望する金額の住宅ローンが借りれない

  • 住宅ローンは一本にまとめたい

  • 自分に万が一のことがあった場合に家族に借金がない形で家を残したい

  • 自分だけで住宅ローン控除を最大限受けられるだけの収入がない

 

住宅ローンを組むには、ライフプランを考え無理のない計画を立てる必要があります。家族で話し合い、自分たちに最適な住宅ローンの借り方を選びましょう。

 

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住宅ローン審査、ここがポイント!

通らない理由や対策を解説

| 住宅ローン審査の流れ

住宅ローンの審査は仮審査(事前審査)→本審査の流れで進みます。仮審査と本審査は目的が異なり、仮審査は「その人に融資が可能かどうか」、そして物件の売買契約後に行う本審査では「本当に融資をしていいか」の観点での審査になります。

仮審査では審査の受付基準に合致しているかどうかや本人の返済能力、個人信用情報などが比較的簡易にチェックされます。本審査ではたくさんの書類のチェックや物件の担保価値の精査など、多岐にわたる項目を仮審査よりも厳密に審査されます。

本審査も通過したら金融機関とローン契約し、住宅の決済を行うことになります。

住宅ローン 審査

>>仮審査と本審査の違い、詳しい解説はこちら

 

| 審査にかかる期間

仮審査は即日〜1週間程度、本審査は1〜2週間程度を要します。住宅購入時はなにかと慌ただしくなるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。

 

| 仮審査のポイント

仮審査では大きく3つ、「本人の属性情報」「返済能力」「個人信用情報」がチェックされます。細かく見ていきましょう。

・「本人の属性情報」

申込時の年齢や完済時の年齢、年収や雇用形態、勤続年数など、金融機関が個別に定めている受付基準に合致しているかが審査されます。「正規雇用であること」「勤続1年以上であること」「年収は300万円以上」など細かな条件が金融機関ごとに定められており、それらに合致している必要があります。具体的な基準は非公表のケースが多いものの、「◯◯銀行 商品概要」と検索するとある程度は銀行公式サイトで確認できます。

 

・「返済能力」

収入に対して借り入れ額が過大でないかが審査されます。代表的な指標として年収に占める年間返済額の割合である「返済比率」があります。住宅ローンの年間返済額の計算には実際の金利ではなく、審査上のみ使われる「審査金利」が使われます。金融機関によって異なるものの、概ね3%前後という高めの審査金利でストレスをかけて計算されます。また、年間返済額には住宅ローンだけでなく自動車ローンやカードローンなどの借り入れの返済も考慮されます。

返済比率の上限は多くの金融機関が非公表ですが、目安は30%〜35%です。フラット35の場合は年収400万円未満なら30%、400万円以上なら35%と公表されています。

>>返済比率の詳しい解説はこちら

 

・「個人信用情報」

個人信用情報とはクレジットカードの支払いなどの履歴情報です。過去に延滞などのネガティブな履歴があると、住宅ローン審査にはマイナスに作用します。

>>個人信用情報の詳しい解説はこちら

 

| 本審査のポイント

本審査では様々な資料の提出のうえ、「仮審査の申告内容との相違がないか」「担保評価」が主に審査されます。

・「仮審査の申告内容との相違がないか」

仮審査で申告した年収と源泉徴収票の金額が違っていないか、借り入れがある場合はその内容が仮審査の申告内容と違っていないかなど、仮審査で金融機関に申告した内容との整合性がチェックされます。

 

・「担保評価」

住宅ローンで物件を購入すると、通常は金融機関によって「抵当権」が設定されます。抵当権とはいわば担保のことであり、申込人が住宅ローンの返済ができなくなったとき、その物件を売却して融資金の回収に充てるためです。そのため、購入しようとする物件の価値が借り入れ額に対して著しく低くないかをチェックされます。また物件そのもののスペック、例えば耐震基準や適法物件かどうかなども、金融機関の定める基準と照らし合わせられています。

 

| よくある本審査落ちのパターンやNG行為

・仮審査の申告内容と異なる点があった

仮審査と本審査で申告内容に相違があると落ちる確率が高まります。例えば仮審査で申告した年収と提出した源泉徴収票の年収が違えば、返済能力の計算が狂うことになります。

 

・別の借り入れを行う

住宅ローンの審査中に別の借り入れを行うと返済比率に悪影響が出ます。ローンという名称ではありませんがクレジットカードのリボ払いも借り入れと同じ扱いです。気軽な買い物が原因で住宅ローン審査に落ちる可能性もあるため注意が必要です。また、審査期間中はローンの延滞にも普段以上に注意しましょう。

 

・転職や退職

審査中に転職すると通過は難しくなります。金融機関は現在の勤務先で長く働き続けることを前提に住宅ローンの返済能力を見繕っているため、その前提が崩れるのです。さらに勤続年数の基準を満たせなくなる可能性が高くなります。

 

・健康上の問題で団信に加入できない

『団体信用生命保険(団信)』へ加入できず、住宅ローンを利用できないケースもあります。団信とは契約者が死亡したり高度障害に陥ったりした際、ローン残高を肩代わりしてくれる保険です。

生命保険のため、加入するためには過去3年ほどの病歴や治療歴などを告知しなければなりません。そのため健康状態によっては、団信の審査に通過できない場合があります。一般的な住宅ローンは団信への加入が必須とされているため、加入できなければ契約できません。

>>団信審査の詳しい解説はこちら

 

| 審査に通りやすくなるコツ・対策

・頭金(自己資金)を多めに入れて借入金額を下げる

自己資金を多めに確保して借入金額を引き下げることで審査に通りやすくなります。多くの自己資金を貯蓄できる人と言えるため、金融機関からの信頼を得やすいでしょう。

借り入れ額が少なくて済むため返済負担も軽減され、返済比率を引き下げることもできます。金融機関によっては自己資金の割合に応じて優遇金利を適用してもらえる点もメリットです。

 

・借り入れがある場合はなるべく返済しておく

自動車ローンやカードローンなどの借り入れがある場合は、なるべく繰り上げ返済をして残高を減らしておくことも大切です。返済比率を引き下げる要因になるため、審査に通りやすくなります。

 

・ペアローンや連帯債務、収入合算を検討する

配偶者に収入がある場合は、ペアローンや連帯債務、収入合算により審査を通りやすくすることができます。例えば年収が夫500万円・妻500万円の夫婦が5,000万円の住宅ローンを組む場合、夫1名の債務者だけでは年収倍率(年収に対する借り入れ額)は10倍と非常に高いですが、ペアローンや連帯債務で夫婦2名とも債務者になれば、年収倍率は5倍まで下がります。一般的には、年収倍率は高くても7倍以内であれば審査に通りやすくなります。

収入合算とは夫婦の片方が債務者、もう片方は連帯保証人となる方法です。こちらも連帯保証人分の年収を一定程度加味した審査を受けられるので、単独で組むよりは有利です。

 

| 本審査は複数の金融機関へ申し込もう

住宅ローンの本審査への申し込みは、複数の金融機関で並行することが可能です。万が一審査に落ちたり減額承認されたりしたときに備え、複数の金融機関へ申し込んでおくとよいでしょう。複数の金融機関で本審査承認を得られたら、最も希望に近い条件のプランで契約に進めばOKです。

審査通過後であっても契約に進んでいなければキャンセルできるため、契約を決めたローン以外はキャンセルしましょう。その後は金融機関と金銭消費貸借契約を締結し、融資実行日を待つだけです。

 

どんな金融機関で自分が審査に通りそうか、目安を知りたい方にはオンラインで住宅ローンを一括比較できる「モゲチェック 住宅ローン診断」がオススメです。 

モゲチェック 住宅ローン診断」は無料で利用可能で、年齢や年収、住んでいる地域などの住宅ローン審査項目を考慮した上で、その人にピッタリなローンを紹介するサービスです。「モゲチェック 住宅ローン診断」を参考に、どのような銀行で審査を進めたらいいか比較してみましょう。

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WRITER

著者: 中根 彩夏

モゲチェック運営会社 株式会社MFS

モーゲージスペシャリスト

地方銀行に入行後一貫して住宅ローン業務に従事。住宅ローンのノウハウとテクノロジーを融合させた新しいサービス開発を目指して2020年MFS入社。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
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