1. 三井住友銀行の住宅ローンの特徴
三井住友銀行の住宅ローンは、メガバンクならではの安心感と低金利を併せ持っている点が特徴です。ペアローンのリスクに備えられる独自ローンが用意されていることも押さえておきましょう。
メガバンクの安心感と低金利を両立
三井住友銀行は、三菱UFJ銀行・みずほ銀行と並ぶ3大メガバンクの一つです。知名度の高さや破綻する可能性の低さなど、大手銀行ならではの安心感があることを特徴としています。
全国に展開している店舗へ足を運べば、担当者に対面で相談しながらプラン設計や契約を進めることが可能です。基本的に自分だけで手続きを進めなければならないネット銀行に不安を感じる人でも、三井住友銀行なら安心して住宅ローンを利用できます。
三井住友銀行のネット専用住宅ローンなら、ネット銀行並みの低金利で借入を受けることが可能です。金利以外の要素にも魅力を感じられるなら、低金利にこだわる人でも有力な選択肢の一つになるでしょう。
ペアローンのリスクに備えるクロスサポート
三井住友銀行の大きな特徴として、ペアローンのリスクに備えられる住宅ローンを用意していることが挙げられます。独自プランの『クロスサポート(連生団体信用生命保険付住宅ローン)』を利用すれば、夫婦のどちらかにもしものことがあっても、住宅ローンの残高が残りません。一般的に夫婦連生団信と呼ばれるものです。
一般的なペアローンでは、夫婦の片方における団信の保障は、その片方が契約するローンに限られます。ペアローンで2,000万円ずつ残高がある場合、片方にもしものことがあっても、保険金でまかなえるのは2,000万円のみです。
一方、クロスサポートを利用すれば、上記の例なら4,000万円が保障されます。ペアローンにおける返済中のリスクが不安な共働き夫婦などにおすすめのプランです。
手厚い保障の8大疾病保障
三井住友銀行住宅ローンの8大疾病保障では、その方のニーズに合わせて充実度を変えることができます。8大疾病保障は0.3%の金利上乗せが必要ですが、さらに手厚い保障を付けたい方は、さらに0.1%上乗せで全疾病保障を付けることも可能です。
また、8大疾病に罹患するリスクを抑えながら金利上乗せも抑えたい方は、0.1%の上乗せで利用できる8大疾病保障【ライト】も選択可能です(46歳未満の方限定)。
2. 審査で見られるポイント
三井住友銀行の住宅ローン審査では、どのような点を見られるのでしょうか。申し込み時に注意したいポイントを知り、審査前の対策に役立てましょう。
申し込み条件を満たしているか
三井住友銀行の住宅ローンの申し込み条件には、年齢・団信・保証に関することしか記載されていません。勤続年数や年収の規定がないため、申し込める条件は緩めといえます。
金融機関によっては、『年収300万円以上』や『勤続年数2年以上』など、属性に関する条件を細かく定めているケースもあります。このような金融機関では、条件を満たしていなければ申し込みすら受け付けてもらえません。
申し込みの間口が広い三井住友銀行なら、他行で申し込めない人でもチャレンジしやすいでしょう。ただし、あくまでも申し込み条件が緩いに過ぎず、申し込めたからといって必ず審査に通るわけではありません。
返済比率が規定以下か
ほとんどの金融機関では、住宅ローン審査で返済比率をチェックします。返済比率とは、額面年収に占める年間返済額のことです。
借入希望額を多めに設定すると年間返済額が増えやすくなるため、返済比率も高くなります。一般的には、返済比率が30~35%を超えてしまうとローンを組めません。
三井住友銀行では返済比率の基準を公開していませんが、審査では確実に見られていると考えてよいでしょう。返済比率が30%を下回るような設定にするのが無難です。
他の借入がある場合はその金額も年間返済額に含めなければならず、返済比率が高くなることにも注意する必要があります。
物件の担保価値は十分か
住宅ローンの審査において、申し込み者の属性や返済比率と並んで重要な要素が物件の担保価値です。審査による担保評価が低い場合は、審査に落ちる可能性が高くなります。
住宅ローンの契約時には、金融機関が対象物件に抵当権を設定するのが基本です。物件を担保に入れておけば、契約者に万が一のことがあり返済してもらえなくなっても、物件を売却して残債を回収できます。
物件の担保評価方法は金融機関により異なり、築年数や立地などさまざまな観点から精査されます。中古物件や地方の物件を購入する場合、評価が下がりやすいため注意が必要です。
3. 審査に落ちる人の特徴は?
三井住友銀行の住宅ローン審査に落ちてしまう場合は、以下に挙げる原因が考えられます。審査に落ちる人の特徴をチェックしておきましょう。
収入が不安定
住宅ローンの審査に落ちてしまう人の特徴として、収入の安定性を評価されないことが挙げられます。長期間にわたり返済が続く住宅ローンの審査では、収入の高さ以上に安定性を見られるのがポイントです。
年収が高いに越したことはありませんが、安定性も認められなければ評価は上がりません。勤務先・雇用形態・勤続年数といった属性も見ながら、継続して支払いを続けられるか判断されます。
年収が100万円程度しかなくても、安定性を認められた上で借入希望額も妥当な金額なら、審査に通る可能性は十分にあります。申し込みの間口が広い三井住友銀行であれば、年収が低くても収入が安定していればチャレンジする価値はあるでしょう。
信用情報に問題がある
三井住友銀行の住宅ローン審査に落ちてしまう場合、信用情報に傷が付いている可能性もあります。過去に長期・複数回遅延や債務整理の経験があるなら、審査には通らないでしょう。
カードローンやカーローンといった借入だけでなく、携帯電話端末の分割支払い代金の遅延履歴も信用情報機関に登録されます。金融機関が信用情報機関に情報開示を求めれば、個人の信用情報を確認することが可能です。
自分の信用情報が分からない場合、信用情報機関に問い合わせれば開示してもらえます。登録された信用情報は一定期間が経過すれば削除されるため、信用情報が原因で審査に通らないと判断できるなら、情報が削除されるまで待つしかないでしょう。
健康状態に問題がある
三井住友銀行では、住宅ローンの利用条件の一つに団信への加入を規定しています。健康状態に問題があり団信に加入できなければ、住宅ローンは利用できません。
団信は金融機関側のリスクを回避するための仕組みです。契約者が団信に加入することで、契約者の死亡や高度障がいにより返済が滞った場合でも、残高相当額の保険金が金融機関に支払われます。
金融機関によっては、加入条件を緩和したワイド団信を用意しているケースもあります。三井住友銀行ではワイド団信を取り扱っていないため、一般団信に加入できなければ他行を選ぶしかありません。
4. 審査に必要な書類を準備しよう
三井住友銀行の住宅ローン審査に必要な書類を確認しておきましょう。事前審査と本審査のそれぞれで準備すべき書類を紹介します。
事前審査に必要な書類
三井住友銀行の住宅ローンを利用するなら、事前審査と本審査の両方に通過しなければなりません。事前審査は融資可否や借入可能額を決める簡易的な審査、本審査は提出書類を使って申し込み者や物件を丁寧にチェックする審査です。
事前審査の申し込み時には、本人確認書類として運転免許証が必要となります。運転免許証がない場合は、有効期限内のパスポートを用意しても構いません。
本審査に必要な書類
三井住友銀行の住宅ローンの本審査では、申し込み者や物件の詳細なチェックを行うために、さまざまな書類の提出を求められます。
本人確認書類としては、住民票謄本の用意が必要です。マイナンバーの記載がないものを取得しましょう。
会社員の場合は、収入を証明するための書類として、直近の源泉徴収票を準備しなければなりません。直近3カ月分の給与・賞与明細でも代用できます。
物件に関する書類も必要です。不動産売買契約書・重要事項説明書・物件のチラシ・工事請負契約書・見積書などを用意しておきましょう。
5. 審査に落ちてしまった場合の対処法
三井住友銀行の住宅ローン審査に通らない場合は、借入希望額を減らしたり他の借入を返済したりする方法がおすすめです。ペアローンや収入合算を検討するのもよいでしょう。
借入希望額を減らす
三井住友銀行の住宅ローン審査に落ちてしまった場合は、借入希望額を減らしてみましょう。借入額が減れば返済比率を下げられるため、審査にも通りやすくなります。
一般的な返済比率の基準は30%とされていますが、基準を超えなければ問題視されないわけではありません。返済比率が基準を下回っていても、申し込み者の返済負担が重いと判断されれば、審査では不利に働きます。
家計への負担を抑えられる理想の返済比率は20%とされているため、20%以下になるような返済比率を目指してみましょう。自己資金に余裕がある場合は、頭金を増やすことで借入希望額を下げられます。
他の借入を返済する
住宅ローン以外の借入がある場合は、残高を年間返済額に含めて返済比率を求めなければならないため、返済比率が高くなってしまいます。
他の借入として代表的なものは、カードローン・キャッシング・自動車ローン・奨学金です。これらの借入をできるだけ返済すれば、返済比率を下げられるため審査に通りやすくなります。
他の借入が複数ある場合は、リボ払いや分割払いを優先的に返済するのがポイントです。リボ払いや分割払いが残っている状態で審査を受けると、借金返済に対する意識が低いとみなされやすくなります。
ペアローンや収入合算を検討する
審査に落ちてしまったときの対処法としては、ペアローンや収入合算を利用するのもおすすめです。いずれも夫婦や親子の収入を合算して借入を行えます。
例えば2,000万円の融資を受けたい場合は、1人で2,000万円の審査を受けるより、2人で1,000万円ずつの審査を受けるほうがハードルは低めです。親族に安定的な収入があるなら、ペアローンや収入合算を検討してみましょう。
三井住友銀行なら、ペアローンのリスクに備えられるクロスサポートも利用できます。審査に通りやすくなる上、万が一の際の保障も手厚くなることがメリットです。
6. 三井住友銀行の審査基準を知り備えよう
三井住友銀行の住宅ローン審査では、返済比率の高さや物件の担保価値を見られます。信用情報や健康状態に問題があるケースでは、審査に落ちる可能性が高くなる点もポイントです。
審査に通らなかった場合は、借入希望額を減らしたり他の借入を返済したりすれば、審査に通りやすくなります。銀行の審査基準もしっかりと理解し、審査の申し込みに備えましょう。
住宅ローン審査、ここがポイント!
通らない理由や対策を解説
住宅ローンの審査は仮審査(事前審査)→本審査の流れで進みます。仮審査と本審査は目的が異なり、仮審査は「その人に融資が可能かどうか」、そして物件の売買契約後に行う本審査では「本当に融資をしていいか」の観点での審査になります。
仮審査では審査の受付基準に合致しているかどうかや本人の返済能力、個人信用情報などが比較的簡易にチェックされます。本審査ではたくさんの書類のチェックや物件の担保価値の精査など、多岐にわたる項目を仮審査よりも厳密に審査されます。
本審査も通過したら金融機関とローン契約し、住宅の決済を行うことになります。
| 審査にかかる期間
仮審査は即日〜1週間程度、本審査は1〜2週間程度を要します。住宅購入時はなにかと慌ただしくなるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。
| 仮審査のポイント
仮審査では大きく3つ、「本人の属性情報」「返済能力」「個人信用情報」がチェックされます。細かく見ていきましょう。
・「本人の属性情報」
申込時の年齢や完済時の年齢、年収や雇用形態、勤続年数など、金融機関が個別に定めている受付基準に合致しているかが審査されます。「正規雇用であること」「勤続1年以上であること」「年収は300万円以上」など細かな条件が金融機関ごとに定められており、それらに合致している必要があります。具体的な基準は非公表のケースが多いものの、「◯◯銀行 商品概要」と検索するとある程度は銀行公式サイトで確認できます。
・「返済能力」
収入に対して借り入れ額が過大でないかが審査されます。代表的な指標として年収に占める年間返済額の割合である「返済比率」があります。住宅ローンの年間返済額の計算には実際の金利ではなく、審査上のみ使われる「審査金利」が使われます。金融機関によって異なるものの、概ね3%前後という高めの審査金利でストレスをかけて計算されます。また、年間返済額には住宅ローンだけでなく自動車ローンやカードローンなどの借り入れの返済も考慮されます。
返済比率の上限は多くの金融機関が非公表ですが、目安は30%〜35%です。フラット35の場合は年収400万円未満なら30%、400万円以上なら35%と公表されています。
・「個人信用情報」
個人信用情報とはクレジットカードの支払いなどの履歴情報です。過去に延滞などのネガティブな履歴があると、住宅ローン審査にはマイナスに作用します。
| 本審査のポイント
本審査では様々な資料の提出のうえ、「仮審査の申告内容との相違がないか」「担保評価」が主に審査されます。
・「仮審査の申告内容との相違がないか」
仮審査で申告した年収と源泉徴収票の金額が違っていないか、借り入れがある場合はその内容が仮審査の申告内容と違っていないかなど、仮審査で金融機関に申告した内容との整合性がチェックされます。
・「担保評価」
住宅ローンで物件を購入すると、通常は金融機関によって「抵当権」が設定されます。抵当権とはいわば担保のことであり、申込人が住宅ローンの返済ができなくなったとき、その物件を売却して融資金の回収に充てるためです。そのため、購入しようとする物件の価値が借り入れ額に対して著しく低くないかをチェックされます。また物件そのもののスペック、例えば耐震基準や適法物件かどうかなども、金融機関の定める基準と照らし合わせられています。
| よくある本審査落ちのパターンやNG行為
・仮審査の申告内容と異なる点があった
仮審査と本審査で申告内容に相違があると落ちる確率が高まります。例えば仮審査で申告した年収と提出した源泉徴収票の年収が違えば、返済能力の計算が狂うことになります。
・別の借り入れを行う
住宅ローンの審査中に別の借り入れを行うと返済比率に悪影響が出ます。ローンという名称ではありませんがクレジットカードのリボ払いも借り入れと同じ扱いです。気軽な買い物が原因で住宅ローン審査に落ちる可能性もあるため注意が必要です。また、審査期間中はローンの延滞にも普段以上に注意しましょう。
・転職や退職
審査中に転職すると通過は難しくなります。金融機関は現在の勤務先で長く働き続けることを前提に住宅ローンの返済能力を見繕っているため、その前提が崩れるのです。さらに勤続年数の基準を満たせなくなる可能性が高くなります。
・健康上の問題で団信に加入できない
『団体信用生命保険(団信)』へ加入できず、住宅ローンを利用できないケースもあります。団信とは契約者が死亡したり高度障害に陥ったりした際、ローン残高を肩代わりしてくれる保険です。
生命保険のため、加入するためには過去3年ほどの病歴や治療歴などを告知しなければなりません。そのため健康状態によっては、団信の審査に通過できない場合があります。一般的な住宅ローンは団信への加入が必須とされているため、加入できなければ契約できません。
| 審査に通りやすくなるコツ・対策
・頭金(自己資金)を多めに入れて借入金額を下げる
自己資金を多めに確保して借入金額を引き下げることで審査に通りやすくなります。多くの自己資金を貯蓄できる人と言えるため、金融機関からの信頼を得やすいでしょう。
借り入れ額が少なくて済むため返済負担も軽減され、返済比率を引き下げることもできます。金融機関によっては自己資金の割合に応じて優遇金利を適用してもらえる点もメリットです。
・借り入れがある場合はなるべく返済しておく
自動車ローンやカードローンなどの借り入れがある場合は、なるべく繰り上げ返済をして残高を減らしておくことも大切です。返済比率を引き下げる要因になるため、審査に通りやすくなります。
・ペアローンや連帯債務、収入合算を検討する
配偶者に収入がある場合は、ペアローンや連帯債務、収入合算により審査を通りやすくすることができます。例えば年収が夫500万円・妻500万円の夫婦が5,000万円の住宅ローンを組む場合、夫1名の債務者だけでは年収倍率(年収に対する借り入れ額)は10倍と非常に高いですが、ペアローンや連帯債務で夫婦2名とも債務者になれば、年収倍率は5倍まで下がります。一般的には、年収倍率は高くても7倍以内であれば審査に通りやすくなります。
収入合算とは夫婦の片方が債務者、もう片方は連帯保証人となる方法です。こちらも連帯保証人分の年収を一定程度加味した審査を受けられるので、単独で組むよりは有利です。
| 本審査は複数の金融機関へ申し込もう
住宅ローンの本審査への申し込みは、複数の金融機関で並行することが可能です。万が一審査に落ちたり減額承認されたりしたときに備え、複数の金融機関へ申し込んでおくとよいでしょう。複数の金融機関で本審査承認を得られたら、最も希望に近い条件のプランで契約に進めばOKです。
審査通過後であっても契約に進んでいなければキャンセルできるため、契約を決めたローン以外はキャンセルしましょう。その後は金融機関と金銭消費貸借契約を締結し、融資実行日を待つだけです。
どんな金融機関で自分が審査に通りそうか、目安を知りたい方にはオンラインで住宅ローンを一括比較できる「モゲチェック 住宅ローン診断」がオススメです。
「モゲチェック 住宅ローン診断」は無料で利用可能で、年齢や年収、住んでいる地域などの住宅ローン審査項目を考慮した上で、その人にピッタリなローンを紹介するサービスです。「モゲチェック 住宅ローン診断」を参考に、どのような銀行で審査を進めたらいいか比較してみましょう。