1.イオン銀行住宅ローンの特徴
イオン銀行の住宅ローンにはどのような特徴があるのでしょうか。審査について知る前に、まずはイオン銀行の住宅ローンの主な魅力を押さえておきましょう。
金利や諸経費の安さが魅力
イオングループの銀行であるイオン銀行は、店舗での相談も可能なネット銀行です。Webでの相談や申し込み以外に、各地のイオンモールでも対面で手続きを行えます。
ネット銀行ならではの低金利がイオン銀行の魅力です。業界最低水準の金利ではないものの、変動金利と固定金利のいずれも、最低に迫る低金利を実現しています。
契約時に発生する諸費用を抑える定額型プランがあるのも特徴です。諸費用は物件価格の5%を上限にローンへ組み込めるため、自己資金が足りずに初期の支払いが不安な人でも、安心して利用できるでしょう。
イオングループならではの特典が豊富
イオン銀行の住宅ローンでは、イオングループの強みを生かした魅力的な特典が豊富に用意されています。『イオンセレクトクラブ』に入会することで、イオングループでの買い物時に5%割引を受けることが可能です。
入会すると専用カードが発行されます。住宅ローン完済までイオンやマックスバリュなどの系列店で割引特典を受けられます。
定期預金の金利優遇特典やイオングループ各社からの特典があるのも魅力です。普段からイオングループを利用している人なら、よりお得に感じられるでしょう。
2.イオン銀行住宅ローンの審査で見られる項目
住宅ローンの審査では、さまざまな角度から申し込み者や物件の評価が行われます。イオン銀行の審査で見られる主な項目を確認しましょう。
融資条件を満たしているか
イオン銀行の住宅ローンに申し込む際は、融資条件をきちんとチェックしましょう。条件を満たしていない場合は、審査に落ちる可能性が極めて高くなります。
給与所得者の場合、前年度の年収が100万円以上でなければなりません。勤続年数が6カ月以上であることも条件となっているため、転職直後での申し込みは受け付けてもらえないでしょう。
会社経営者や個人事業主なら、事業開始後3年経過が求められます。前年度の年収・所得の条件は100万円以上です。
年齢に関しては、借入時年齢が満18歳以上満71歳未満、完済時年齢が満80歳未満であることが条件となっています。ただし、疾病保障付住宅ローンを選ぶ場合は、満18歳以上満50歳未満、かつ完済時年齢が満80歳未満でなければなりません。
信用情報は必ず調査される
イオン銀行の住宅ローンの審査では、個人信用情報の調査が必ず行われます。過去にクレジットカードやローンなどの延滞がある場合は、信用を疑われて審査に落ちやすくなるでしょう。
基本的に、個人信用情報の調査が行われるのは事前審査の段階です。事前審査ではイオン銀行が信用情報機関に情報開示請求を行い、申し込み者における過去の金融事故をチェックします。
信用情報機関に記録されている情報は、個人でも開示請求を行うことが可能です。自分の信用情報に不安があるなら、信用情報機関から情報を取り寄せてみましょう。
物件が担保価値を満たしているか
イオン銀行の本審査では、物件の担保価値を見られます。担保価値が低いと評価されれば借入金額の減額回答を受けやすくなり、場合によっては審査落ちしてしまいかねません。
例えば、借地上に建てられている物件は融資の対象外となります。借地権付建物への担保設定は、銀行側に大きなリスクがあるためです。
販売会社側でリノベーションが行われた中古マンションを買う場合も、住宅が所定の基準を満たしている必要があります。
物件の担保評価作業は、本審査時に提出する各種物件関連書類を見ながら実施するのが基本です。詳細な情報が必要なケースでは、実地調査が行われることもあります。
3.イオン銀行住宅ローンの審査は厳しい?
イオン銀行の住宅ローンの審査難易度について解説します。審査に要する期間や審査に落ちやすいポイントも確認しましょう。
審査にかかる期間
イオン銀行の住宅ローンの審査は、事前審査と本審査の2段階で行われます。事前審査の結果が出るまでの期間は約3~7日、本審査の場合は必要書類の到着後約1~2週間です。
事前審査を申し込んでから実際に融資の実行を受けるまでには、1カ月~1カ月半程度の時間を要します。場合によってはさらに時間がかかることもあるため、余裕を持って準備を進めましょう。
事前審査をオンラインで申し込んだり、混雑しやすい土日祝日を避けてイオン店舗で申し込んだりすれば、より効率的に住宅ローンの手続きを進められます。
審査の難易度は平均的とされる
イオン銀行の住宅ローンにおける審査の難易度は、緩過ぎず厳し過ぎずというレベルです。申し込み条件をクリアした上で、個人信用情報にも問題がなければ、審査に通る可能性は高いでしょう。
ただし、返済比率には注意する必要があります。返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合です。
基本的に、返済比率を高めるほど借入可能額を増やせます。一方、返済比率が高まれば返済負担も増すため、審査時に返済能力を疑問視されて不利になりかねません。
審査に通らない場合や減額回答を受ける場合は、返済比率を見直すことで審査結果が良くなる可能性もあります。
物件によって融資が下りないケースも
イオン銀行の住宅ローンの審査に悪い影響を与える要素としては、購入物件に問題があることが挙げられます。借地上の物件や法律の基準を満たしていない物件、店舗との併用物件は、原則としてイオン銀行で取り扱ってもらえません。
1981年5月以前に建てられた中古マンションを購入する場合は、耐震基準を満たしていない恐れがあるため、店舗での相談が必要です。事前審査のオンライン申し込みはできません。
土地が極端に狭い新築の戸建や私道に面した戸建も、物件の評価が出ずに融資が下りない場合があります。物件が原因で本審査に落ちると時間の大きなロスになるため、できる範囲でチェックしておくことが重要です。
4.審査に必要な書類を準備しよう
イオン銀行の住宅ローン審査に必要な書類を紹介します。手続きをスムーズに進めるためには、全ての書類を漏れなく早めに準備しておくことが大切です。
事前審査に必要な書類
イオン銀行の住宅ローンの事前審査では、基本的に申し込み者が用意して提出すべき書類はありません。ただし、情報の入力に必要な書類を用意しておけば、手続きがスムーズになります。
事前審査時に必要な書類は、本人確認書類・健康保険証・収入が分かる書類です。本人確認書類は運転免許証、収入が分かる書類は源泉徴収票を用意しましょう。
店舗での相談後に事前審査を行う場合は、上記の書類に加えチラシや図面などの物件資料があると、事前審査前に的確なサポートを受けられるでしょう。
本審査から契約までに必要な書類
事前審査に通った後は、本審査で必要書類を提出しなければなりません。本人確認書類・収入確認書類・物件資料の準備が必要です。
本人確認書類は、『運転免許証やパスポートなど』『住民票の写し』『健康保険証』の提出を求められます。給与所得者の場合は、収入確認書類として『源泉徴収票』と『住民税決定通知書または課税証明書』の用意も必要です。
物件資料には、『不動産売買契約書』『重要事項説明書』『建築工事請負書』『土地公図』『住宅地図』などが該当します。借入金額によっては、団信加入時に所定の診断書の提出を求められることも覚えておきましょう。
5.住宅ローン審査の必要書類は早めに準備しよう
イオン銀行の住宅ローン審査では、融資条件を満たしているかチェックされます。個人信用情報や物件の担保価値も、審査に大きく影響を与える要素です。
審査の難易度は平均的とされていますが、物件次第では融資を受けられないケースもあります。審査落ちしやすいポイントを知り、事前にきちんと確認しておきましょう。
イオン銀行の最新の金利や詳細が気になる方は、公式サイトでもチェックしてみましょう。
また、他の銀行とあわせて比較してみたいという方には、住宅ローンランキングがおすすめです。
住宅ローン審査、ここがポイント!
通らない理由や対策を解説
住宅ローンの審査は仮審査(事前審査)→本審査の流れで進みます。仮審査と本審査は目的が異なり、仮審査は「その人に融資が可能かどうか」、そして物件の売買契約後に行う本審査では「本当に融資をしていいか」の観点での審査になります。
仮審査では審査の受付基準に合致しているかどうかや本人の返済能力、個人信用情報などが比較的簡易にチェックされます。本審査ではたくさんの書類のチェックや物件の担保価値の精査など、多岐にわたる項目を仮審査よりも厳密に審査されます。
本審査も通過したら金融機関とローン契約し、住宅の決済を行うことになります。
| 審査にかかる期間
仮審査は即日〜1週間程度、本審査は1〜2週間程度を要します。住宅購入時はなにかと慌ただしくなるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。
| 仮審査のポイント
仮審査では大きく3つ、「本人の属性情報」「返済能力」「個人信用情報」がチェックされます。細かく見ていきましょう。
・「本人の属性情報」
申込時の年齢や完済時の年齢、年収や雇用形態、勤続年数など、金融機関が個別に定めている受付基準に合致しているかが審査されます。「正規雇用であること」「勤続1年以上であること」「年収は300万円以上」など細かな条件が金融機関ごとに定められており、それらに合致している必要があります。具体的な基準は非公表のケースが多いものの、「◯◯銀行 商品概要」と検索するとある程度は銀行公式サイトで確認できます。
・「返済能力」
収入に対して借り入れ額が過大でないかが審査されます。代表的な指標として年収に占める年間返済額の割合である「返済比率」があります。住宅ローンの年間返済額の計算には実際の金利ではなく、審査上のみ使われる「審査金利」が使われます。金融機関によって異なるものの、概ね3%前後という高めの審査金利でストレスをかけて計算されます。また、年間返済額には住宅ローンだけでなく自動車ローンやカードローンなどの借り入れの返済も考慮されます。
返済比率の上限は多くの金融機関が非公表ですが、目安は30%〜35%です。フラット35の場合は年収400万円未満なら30%、400万円以上なら35%と公表されています。
・「個人信用情報」
個人信用情報とはクレジットカードの支払いなどの履歴情報です。過去に延滞などのネガティブな履歴があると、住宅ローン審査にはマイナスに作用します。
| 本審査のポイント
本審査では様々な資料の提出のうえ、「仮審査の申告内容との相違がないか」「担保評価」が主に審査されます。
・「仮審査の申告内容との相違がないか」
仮審査で申告した年収と源泉徴収票の金額が違っていないか、借り入れがある場合はその内容が仮審査の申告内容と違っていないかなど、仮審査で金融機関に申告した内容との整合性がチェックされます。
・「担保評価」
住宅ローンで物件を購入すると、通常は金融機関によって「抵当権」が設定されます。抵当権とはいわば担保のことであり、申込人が住宅ローンの返済ができなくなったとき、その物件を売却して融資金の回収に充てるためです。そのため、購入しようとする物件の価値が借り入れ額に対して著しく低くないかをチェックされます。また物件そのもののスペック、例えば耐震基準や適法物件かどうかなども、金融機関の定める基準と照らし合わせられています。
| よくある本審査落ちのパターンやNG行為
・仮審査の申告内容と異なる点があった
仮審査と本審査で申告内容に相違があると落ちる確率が高まります。例えば仮審査で申告した年収と提出した源泉徴収票の年収が違えば、返済能力の計算が狂うことになります。
・別の借り入れを行う
住宅ローンの審査中に別の借り入れを行うと返済比率に悪影響が出ます。ローンという名称ではありませんがクレジットカードのリボ払いも借り入れと同じ扱いです。気軽な買い物が原因で住宅ローン審査に落ちる可能性もあるため注意が必要です。また、審査期間中はローンの延滞にも普段以上に注意しましょう。
・転職や退職
審査中に転職すると通過は難しくなります。金融機関は現在の勤務先で長く働き続けることを前提に住宅ローンの返済能力を見繕っているため、その前提が崩れるのです。さらに勤続年数の基準を満たせなくなる可能性が高くなります。
・健康上の問題で団信に加入できない
『団体信用生命保険(団信)』へ加入できず、住宅ローンを利用できないケースもあります。団信とは契約者が死亡したり高度障害に陥ったりした際、ローン残高を肩代わりしてくれる保険です。
生命保険のため、加入するためには過去3年ほどの病歴や治療歴などを告知しなければなりません。そのため健康状態によっては、団信の審査に通過できない場合があります。一般的な住宅ローンは団信への加入が必須とされているため、加入できなければ契約できません。
| 審査に通りやすくなるコツ・対策
・頭金(自己資金)を多めに入れて借入金額を下げる
自己資金を多めに確保して借入金額を引き下げることで審査に通りやすくなります。多くの自己資金を貯蓄できる人と言えるため、金融機関からの信頼を得やすいでしょう。
借り入れ額が少なくて済むため返済負担も軽減され、返済比率を引き下げることもできます。金融機関によっては自己資金の割合に応じて優遇金利を適用してもらえる点もメリットです。
・借り入れがある場合はなるべく返済しておく
自動車ローンやカードローンなどの借り入れがある場合は、なるべく繰り上げ返済をして残高を減らしておくことも大切です。返済比率を引き下げる要因になるため、審査に通りやすくなります。
・ペアローンや連帯債務、収入合算を検討する
配偶者に収入がある場合は、ペアローンや連帯債務、収入合算により審査を通りやすくすることができます。例えば年収が夫500万円・妻500万円の夫婦が5,000万円の住宅ローンを組む場合、夫1名の債務者だけでは年収倍率(年収に対する借り入れ額)は10倍と非常に高いですが、ペアローンや連帯債務で夫婦2名とも債務者になれば、年収倍率は5倍まで下がります。一般的には、年収倍率は高くても7倍以内であれば審査に通りやすくなります。
収入合算とは夫婦の片方が債務者、もう片方は連帯保証人となる方法です。こちらも連帯保証人分の年収を一定程度加味した審査を受けられるので、単独で組むよりは有利です。
| 本審査は複数の金融機関へ申し込もう
住宅ローンの本審査への申し込みは、複数の金融機関で並行することが可能です。万が一審査に落ちたり減額承認されたりしたときに備え、複数の金融機関へ申し込んでおくとよいでしょう。複数の金融機関で本審査承認を得られたら、最も希望に近い条件のプランで契約に進めばOKです。
審査通過後であっても契約に進んでいなければキャンセルできるため、契約を決めたローン以外はキャンセルしましょう。その後は金融機関と金銭消費貸借契約を締結し、融資実行日を待つだけです。
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