1. 常陽銀行の住宅ローンの特徴
常陽銀行は北関東屈指の地方銀行で、地域に根差した安心感が魅力の銀行です。ここでは、住宅ローンの特徴や金利タイプの種類を紹介します。
地域密着型で手厚いサポートに定評
茨城県水戸市に本店を構える常陽銀行は、茨城県をメインにした地方銀行です。北関東全域においても、相応の顧客基盤を有しています。
地元の有力銀行ならではの地域密着スタイルが、常陽銀行の大きな魅力です。茨城県内の住宅ローンシェアNo.1を誇り、住宅ローンの相談する際も、柔軟な対応による手厚いサポートを受けられるでしょう。
常陽銀行と深いつながりがある工務店などを利用する場合は、審査が通りやすくなったり金利面で優遇を受けたりする可能性もあります。地銀特有の安心感や信頼感を得られる点が、常陽銀行の住宅ローンの特徴です。
独自ローンとフラット35を取り扱い
常陽銀行の住宅ローンでは、独自ローンとフラット35が用意されています。独自ローンの金利タイプは変動金利と固定金利です。
変動金利と固定金利のいずれも、ネット銀行に比べると金利は高めです。とにかく低金利にこだわりたい場合は、ネット銀行のローンやメガバンクのネット専用ローンが向くでしょう。
フラット35は、住宅金融支援機構が全国の民間金融機関と提携して運営する住宅ローンです。35年ローンなど、長期にわたり固定金利で返済を進めていきたい人に適しています。
2. 常陽銀行の住宅ローンはこんな人に最適
専門窓口で住宅ローンの相談をしやすい北関東に住んでいる人や、独自プランを利用できる36歳未満の人は、とくに常陽銀行を検討する価値があります。
北関東に居住している
常陽銀行の住宅ローンは、店舗の専用窓口で地元に詳しいプロの職員と相談することができます。茨城県内のほかにも、東京・千葉・埼玉・福島・栃木に専門窓口が設けられています。
専門窓口は土日も営業しているため、平日は仕事で忙しい人でもゆっくりと相談できます。地元の土地や不動産の事情に詳しいプロと相談できることは大きなメリットで、周辺地域の状況や税金関連のことを含めて、地元ならではの情報を幅広く収集できます。
36歳未満の人
常陽銀行の住宅ローンには、若い世代を応援するために作られた「しあわせの空間」という商品があります。これは、20歳以上36歳未満の人が利用できる住宅ローンです。
しあわせの空間を利用すれば、がんと診断された場合にローン残高が0円になる保障を受けられます。産休中や育休中は、元金の返済が最大1年間据え置きになるのも魅力です。
また、返済期間を最長50年まで設定できるため、ゆとりのある返済を実現できます。36歳未満の人は、常陽銀行の独自プランで大きなメリットを得られます。
3. 常陽銀行の住宅ローン金利
常陽銀行の住宅ローンの金利タイプには、独自ローンの変動金利と固定金利、フラット35の固定金利があります。それぞれの適用金利について説明していきます。
変動金利
常陽銀行の住宅ローンの変動金利の適用金利は、店頭金利から年1.4~1.85%を引き下げた金利となります。
返済開始時に設定された引き下げ幅は、返済終了まで変わりません。金利の引き下げ幅は、申し込み者の勤務先や資産状況、物件のエリアなどをもとに決定されます。
相談時に年収が分かる資料や物件のチラシなどを見せれば、具体的な引き下げ幅の見込みを提示してもらえる可能性があります。また、金利引き下げのためのアドバイスをもらうこともできます。
◆参考◆住宅ローン変動金利の仕組みとは?メリット・デメリットや今後の見通しを解説
固定金利
常陽銀行の住宅ローンの固定金利は、独自ローンとフラット35の2種類が提供されています。独自ローンは全期間固定金利が低めに設定されており、固定金利の希望者にはおすすめです。
◆参考◆固定金利で住宅ローンを組むべき人とは?メリットと注意点を解説
4. 常陽銀行の住宅ローンのメリット
常陽銀行の住宅ローンを利用すれば、どのような恩恵を受けられるのでしょうか。代表的なメリットを知り、利用を検討する際の参考にしましょう。
個別にサポートを受けられる
常陽銀行の住宅ローンにおける最も大きなメリットは、地元に詳しい住宅ローンのプロから、個別にサポートを受けられることです。申し込み者に最適な提案をしてもらえます。
ネット銀行は一般的に実店舗を持たないため、個別に相談できないケースがほとんどです。審査も画一的なものになりやすく、融通を利かせてもらえる可能性は低いでしょう。
一方、常陽銀行には専用窓口が用意されているため、申し込み者ごとに個別の対応を受けられます。金利をより引き下げるための方法についてアドバイスを受けることも可能です。これは地銀ならではのメリットです。
新築時のつなぎ融資が不要
注文住宅でマイホームを新築する場合、多くの金融機関では住宅が完成するまで融資を受けられません。着工金や中間金が発生する場合、自己資金が足りなければつなぎ融資を利用する必要があります。
一方、常陽銀行で住宅ローンを組めば、新築時のつなぎ融資が不要です。着工前に融資を受けられるため、借入金から着工金や中間金を支払えます。
つなぎ融資を利用しなければ、つなぎ融資にかかる余計な手数料や利息を支払う必要もありません。マイホームの取得におけるトータルコストを抑えることにつながります。
◆参考◆つなぎ融資が必要になる状況は?利用するメリットや注意点を整理
事前審査の結果が最短当日で分かる
常陽銀行では、住宅ローンの事前審査をインターネットから申し込むことが可能です。「かんたん事前審査」で手続きを行えば、事前審査の結果の通知を最短で当日に受けられます。
インターネットを利用したかんたん事前審査は、24時間いつでも申し込みができます。夜間に事前審査を申し込めるので、専用窓口に行く時間がない人には利用しやすい方法です。
審査結果をすぐに知りたい人や、いくら借入できるのかをとりあえず把握したい人にも、かんたん事前審査はおすすめです。かんたん事前審査の結果に納得できれば、店頭で手続きを進めることになります。
借入期間が最長50年
20歳以上36歳未満の人が申し込める「しあわせの空間」は、若い世代を応援するために作られた常陽銀行の独自ローンです。無料のがん団信などの魅力的なサービスを受けられます。
しあわせの空間における大きな特徴は、借入期間を最長50年間に設定できる点です。借入期間が長いほど月々の返済額は少なくなるため、返済期間を50年に設定すればゆとりのある返済計画を立てられます。なお、最長50年でローンを組んだ場合でも、繰り上げ返済は可能です。
しあわせの空間には地域条件が設定されており、指定地域以外に住んでいる人は利用できません。また、借入期間が35年を超える場合は、全期間完全固定金利では借入できない点にも注意が必要です。
5. 常陽銀行の住宅ローンのデメリットと注意点
常陽銀行の住宅ローンの主なデメリットは、無料付帯される団信が少ないことや、ネット銀行に比べ金利が高めであることです。
団信には原則金利上乗せが必要
常陽銀行の住宅ローンの団信には、がん保障や疾病特約などがあり、保障内容が充実しています。ただし、ほとんどの団信には金利の上乗せが必要です。
例えば、がんと診断されたら残高が保険金で完済される特約は、0.1%の金利上乗せが必要です。また、3大疾病などに備えられるライフサポート団信は、金利を0.2%上乗せしなければ加入できません。
近年は多くの金融機関で、保障内容が充実した団信を無料で付けられます。返済中における万が一のリスクへの備えを重視するなら、他行ローンのほうが適していることもありますので、比較してみましょう。
ネット銀行に比べて変動金利が高め
常陽銀行の変動金利はネット銀行に比べてやや高めです。他のメガバンクなどの対面で相談できる銀行と比較しても、低金利とはいえないのが実情です。
個別にサポートを受けることで金利が下がる可能性があるとはいっても、あくまでも常陽銀行で設定できる金利の範囲内に限ります。ネット銀行並みの低金利にまで下げてもらえるわけではありません。
変動金利希望者で、とにかく低金利にこだわる人には常陽銀行は向かないでしょう。相談のしやすさなどを含めて、金利だけでなく総合的なサポートが必要な人に適しています。
6. 常陽銀行の住宅ローン申し込み手順
常陽銀行の住宅ローンの手続き方法を紹介します。提出を求められる必要書類もチェックしておきましょう。
申し込みから契約までの手順
常陽銀行の住宅ローンを利用するためには、最初に事前審査を申し込みます。事前審査では、借入が可能かどうかを知ることが可能です。インターネットからの申し込みなら、最短で当日に結果が分かります。
事前審査の結果通知は、メール・電話・郵送で受け取ることができます。事前審査通過後は、店舗で正式審査の申し込みを行い、必要書類を提出しましょう。正式審査にかかる期間は通常、5~10日です。
正式審査も通過すると、ローン契約を締結するステップに進みます。契約の手続きが済むと、借入を受けることができます。事前審査申し込みから借入までは、3週間から1か月程度かかります。
必要書類
本人確認書類としては、「住民票謄本」「印鑑証明書」「健康保険証」が必要です。新たに口座を開設する場合は、「運転免許証」も用意しておきましょう。
収入証明書類は、会社員であれば「源泉徴収票」「所得証明書または市町村民税・都道府県民税特別徴収税額通知書」の提出を求められます。
また、「土地の登記簿謄本」「土地の公図」「売買契約書」「重要事項説明書」「建築確認申請書・確認済書」などの物件関連書類を提出する必要もあります。
7. 北関東屈指の地域密着型住宅ローン
常陽銀行の住宅ローンは、地域密着型で手厚いサポートに定評がある住宅ローンです。個別のサポートを受けやすい北関東に居住している人におすすめです。
新築時のつなぎ融資が必要ないことや、借入期間を最長50年に設定可能な商品があることも魅力です。メリットやデメリットを把握したうえで、他行のローンと比較してみましょう。
常陽銀行の最新の金利や詳細が気になる方は公式サイトでもチェックしてみましょう。
また、他の銀行とあわせて比較してみたいという方には、住宅ローンランキングがおすすめです。
変動金利・固定金利の違いとは?
特徴やメリット・デメリットを解説
住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。
金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。
| 変動金利のメリット・デメリット
メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。
デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。
| 5年ルール・125%ルールとは?
5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。
金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。
125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。
返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。
| 変動金利の推移・相場は?
変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。
| 固定金利とは?
文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。
| 固定金利のメリット・デメリット
メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。
デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。
| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?
少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。
一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。
| 変動金利・固定金利の利用割合
変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ7割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は2割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。
(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)
| モゲチェックのオススメは?
モゲチェックでは低金利政策が長期化する可能性が高いとの見通しや、住宅ローン業界で顧客獲得競争が激しくなっていることから、変動金利では安定した低金利が続くと予想しています。
迷った方はまず変動金利から検討することをオススメします。最新情報は住宅ローンランキングでチェック!