1. 住宅ローンが通らない理由
希望の住宅ローンに申し込んでも審査に通過しない場合、何かしら理由があります。複数の項目を総合的に判断する住宅ローンで、審査に通らない代表的な理由を見ていきましょう。
借入希望金額が多過ぎる
収入に対して借入希望金額が多過ぎると審査に通過できません。金融機関が借入希望金額を判断するときに利用するのが、審査金利と返済負担率です。
審査金利は審査のときに適用される金利のことで、一般には公開されていません。返済負担率は、年収に対する1年間のローン返済額の割合のことです。こちらも公開されていませんが、一般的に30~40%といわれています。
住宅ローンの申し込みがあると、金融機関では審査金利と返済負担率を用い、申込者の年収に対する借入可能額を計算します。借入希望額が計算で求められた金額の範囲を超えていると、審査に通過できません。
属性に問題がある
長い期間にわたり返済を続ける住宅ローンは、申込者がどのような人物かさまざまな面から判断します。そのため「属性」を重視しており、金融機関の定める基準に満たない場合、審査には通りません。
例えば雇用形態がパートやアルバイトの場合、審査そのものを受けられない金融機関もあります。また商品ごとに申込時年齢と完済時年齢が定められているため、年齢によっては長期ローンが組めないこともあるでしょう。
信用情報に傷が付いていることが原因で、審査に影響が出ている場合もあります。過去にクレジットカードの延滞や自己破産の記録がある場合、住宅ローンでも金融事故に発展するリスクが高いと判断され、審査落ちにつながります。
2. 収入や属性に問題なしでも通らない場合も
収入や属性は金融機関の基準を満たしていても、審査に通過できないこともあります。具体的にどのようなケースが該当するのでしょうか?
健康状態が悪く団信に入れない
仮に住宅ローンの審査に通過したとしても『団体信用生命保険(団信)』に加入できない場合、一般的には借入はできません。団信は契約者が死亡・高度障害となったときに、住宅ローンの残債を肩代わりする生命保険です。
生命保険のため、加入にあたり健康状態の告知をしなければならず、持病や病歴があると加入できない可能性があります。すると団信の加入が必須の住宅ローンは契約できません。
団信への加入がハードルとなり住宅ローンを契約できないときには、持病があっても加入しやすい「ワイド団信」を扱っている金融機関の利用を検討するとよいでしょう。
また団信の加入が義務付けられていない『フラット35』を利用する方法もあります。
物件の担保価値が低い
物件の『担保価値』が低いために、住宅ローン審査に通過しないケースもあります。担保価値とは物件の資産評価です。新築物件では購入額と資産評価はそれほど大きな差がなく、あまり問題になりません。
一方、中古物件では資産価値が下がっている場合がほとんどです。下がり幅は物件により異なり、10,000,000円の中古物件でも資産評価は5,000,000円以下ということもあります。
この中古物件を購入するために10,000,000円の住宅ローンを申し込んでも、審査には通過しません。通過したとしても、借入額は大幅に下がるでしょう。
物件に10,000,000円の価値がなく、返済が滞ったときに売却しても十分な金額を回収できないと判断されるためです。
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3. 通らないときはどうする?
住宅ローンの審査に通らないときには、どのような対処法があるのでしょうか?2種類の方法を紹介するので、試してみるとよいでしょう。
借入金額を下げる
収入に対して借入金額が高くなり過ぎているなら「借入金額を下げる」のが有効です。借入金額が妥当な範囲内に収まっていれば、審査に通過する可能性は高まります。
特に同じ金融機関へ再チャレンジしたい場合には、何かしら条件を変えなければいけません。収入や勤続年数などの属性を変えるのは難しいですが、借入金額は工夫次第で下げられる項目です。
他の金融機関に相談する
他の金融機関に相談するのもよいでしょう。同じ住宅ローンでも、審査基準は金融機関ごとに異なります。そのため同条件でも通過する可能性はあるでしょう。
都市銀行・地方銀行・信用金庫・信託銀行・ネット銀行など、初めに申し込んだのと異なるタイプの金融機関も検討するのがおすすめです。
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ペアローンや収入合算を検討する
審査落ちの理由が収入にあるなら「ペアローン」や「収入合算」を検討する方法もあります。夫婦や親子で申し込めますが、ともに安定した収入があるのが条件です。
契約者1人分のときより収入額が増えるため、借入可能額を増やせます。ただし単純に2人の収入を全額合計できるわけではありません。
金融機関ごとに収入合算できる上限が定められているため、より有利な金額で申し込める金融機関を選ぶとよいでしょう。
4. 審査に落ちた理由を検討して対策を取ろう
住宅ローンの審査に通らないときには、まず通らない理由を検討しましょう。借入希望額・属性・健康状態・担保価値などが代表的なものです。
借入希望額が収入に対して多過ぎるなら、金額を下げて申し込むとよいでしょう。また収入合算すれば、申し込む段階で収入金額を上げられます。
そのままの条件でも借入できる金融機関を探すことも有効です。効果的な対策の実施により、審査通過につなげられるでしょう。
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