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住宅ローン控除の手続きはいつまで?やり方も解説

  • 最終更新日: 2023年6月8日

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住宅ローン控除の手続きはいつまで?やり方も解説のアイキャッチ

住宅借入金等特別控除(以下、住宅ローン控除)という税控除の仕組みがありますが、実際税控除を受けるためには最初に確定申告をする必要があります。本稿では、住宅ローン控除の手続きについて詳しく解説します。

 

目次
  • 1.住宅ローン控除を受けるには
  • 2.確定申告とは
  • 3.確定申告・年末調整の方法
  • 4.借り換えをした場合の手続き
  • 5.住宅ローン控除手続きのよくある質問
    • (1)手続きを忘れてしまったら?
    • (2)初年度は確定申告したけど、2年目以降の年末調整を忘れてしまったけど、どうすればいい?

1.住宅ローン控除を受けるには

住宅ローン控除とは、住宅購入に際し住宅ローンを借り入れた人が受けられる税控除で、毎年末の住宅ローン残高の1%が10年間に渡り毎年所得税から控除される制度です。

[住宅ローン控除についてより詳しく]

 

一旦納税した税金の還付請求するため、住宅ローン控除には確定申告が必要です。ただし、確定申告が必要なのは初年度のみで、次年度からは年末調整によって還付が受けられます。確定申告は、自営業の人にはおなじみですが、会社員の人で経験のある人は少ないかもしれません。

 

しかし、住宅ローン控除のための確定申告は、必要な書類と手順を押さえれば難しいものではありません。本稿では確定申告を含めた住宅ローン控除の請求方法について説明します。

 

2.確定申告とは

まず、確定申告とは何かについて説明します。会社員・自営業者を問わず、所得のある人は税金を納める義務があり、納める税額は毎年1月1日から12月31日までの所得に税率をかけて算出します。この年間の所得金額と税額を税務署に申告する手続きを確定申告と言います。つまり、所得があれば誰もが税務署に申告して税金を納める必要があります。

 

ただ、会社員の場合は、会社が本人の代わりに毎月の給与から税金を徴収(源泉徴収)して納め、税額に過不足があれば年末に調整(年末調整)を行います。このため、会社員は原則自ら確定申告をしなくていいのですが、住宅ローン控除を受けるには、購入した物件や住宅ローンの内容が控除要件に該当する必要があり、その確認のためにも確定申告が必要です。ただ、確定申告が必要なのは初年度のみで次年度からは年末調整で控除が受けられます。

 

3.確定申告・年末調整の方法

確定申告(初年度)及び年末調整(次年度以降)の方法は下記の通りです。

 

  1. 住宅ローン控除のための必要書類を準備

確定申告に必要な書類は下記の通りです。税務署の窓口や郵送、国税庁のホームページからダウンロードなどの方法で入手が可能です。なお、国税庁のホームページにある確定申告書作成コーナーで計算明細書や確定申告書を入力・計算し、できあがった申告書をプリンターで出力する方法もあります。パソコンでインターネットにつなげる環境のある人は書類の取り付けが省けるので、オンラインで作成する方が便利です。

 

①確定申告書A(会社員の場合)

②住宅借入金等特別控除額の計算明細書

③住宅ローンの年末借入残高証明書

④登記事項証明書

 

  1. 住宅ローン控除のための書類への記入

住宅借入金等特別控除額の計算明細書を使って住宅ローン控除額を算出し、確定申告書Aに記入します。

確定申告はこちらのサイトから作成できます。https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl

 

税控除等の入力ページの住宅借入金等特別控除の「入力する」を押し、物件情報、ローン残高等の入力を行います。

次に控除の種類を選択し、控除額が自動計算されます。これにより書類の印刷をすることができます。

 

  1. 住宅ローン控除のための書類を提出

確定申告書の記入と必要書類がすべて揃ったら、居住地を管轄する税務署に直接持参するか郵送で提出します。確定申告の期間は、原則として2月16日から3月15日の間ですが、給与所得のみの会社員の人が住宅ローン控除などで納めすぎた所得税を戻してもらうための申告は還付申告とも言い、1月から受け付けています。提出後、書類や記載に不備がなければ、指定口座に還付金が振り込まれます。

 

  1. 住宅ローン控除のための翌年の手続き

会社員の人は、一度確定申告をすれば翌年以降は年末調整で住宅ローン控除が受けられます。翌年以降の年末調整に必要な書類は、税務署から送付される給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等控除証明書と、金融機関から送付される住宅ローンの年末借入残高証明書です。給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等控除証明書は、確定申告した年の10月頃に税務署から残りの控除年数分(9年分)の証明書が送られてきます。控除を受ける間は必要になりますので、失くさないよう大切に保管しましょう。

 

住宅ローンの年末借入残高証明書は、毎年10~11月頃にその年の分が金融機関から送付されます。失くしてしまった場合は再発行も可能ですが、再発行には時間がかかるために年末調整に間に合わないこともあります。こちらも手元に届いたら大切に保管しておきましょう。また、作成した住宅ローン控除の資料は必ずコピーを取っておきましょう。翌年の手続きの際の参考となります。

 

4.借り換えをした場合の手続き

住宅ローンの借り換えをした場合でも、下記条件を満たしている限り、住宅ローン控除は受けられます。

 

  1. 新しい住宅ローンが当初の住宅ローン等の返済のためのものであること

  2. 新しい住宅ローンが10年以上の償還期間であること

 

借り換えの場合の住宅ローン控除額を計算する住宅ローン残高は下記の通りになります。借り換え時は諸費用も含めて借りる場合が多く、住宅ローン残高が借り換え前のローンより増えることがあります。その場合は、下記式に基づき、調整されます。

 

A=借換え直前における当初の住宅ローン等の残高

B=借換えによる新たな住宅ローン等の借入時の金額

C=借換えによる新たな住宅ローン等の年末残高

のとき

(1) A≧Bの場合

対象額=C

(2) A<Bの場合

対象額=C×A/B

 

さらに借り換えにより住宅ローンの期間が延長されたとしても、住宅ローン控除の期間は物件購入から起算するため、住宅ローン控除が受けられる期間は変わりません。

借り換えをした場合、その年の年末調整の際に申告書に必要事項を記載して勤務先に提出します。しかし、借り換え後のローン残高が借り換え前より増えた場合、上記の通り住宅ローン控除の対象となる金額に調整が入るため、調整後の金額と金融機関から送られてくる「住宅ローンの年末残高証明書」に記載されている金額とが一致しないことになります。そのため、余白のところに調整の際に用いた計算式などを記入しておくと良いでしょう。

 

また、10月以降に借り換えをすると、その年の年末調整に間に合わなくなる可能性があります。金融機関から郵送される「住宅ローンの年末残高証明書」は9月末時点の残高を基準にしており、10月頃には自宅に送られてきます。そのため、それ以降に借り換えをすると、残高が動いてしまい、年末残高が変わってしまうため証明書の発行が遅れてしまいます。そうなると年末調整までに間に合わない可能性も出てきます。年末調整で控除の申請ができなくなった場合、ご自身で確定申告をして申請することになります。

 

5.住宅ローン控除手続きのよくある質問

(1)手続きを忘れてしまったら?

 住宅ローン控除の確定申告は、毎年1月から3月15日までに行う必要があります。(自営業者などの確定申告は2月15日〜3月15日までとなります)住宅を1月に購入した場合、住宅ローン控除の手続きは1年後となるので、すっかり忘れてしまっていたという方も多くいらっしゃいます。

 でも、安心してください。住宅ローン控除の確定申告は、5年以内であれば遡って申告することができます。主な手続きは、上記に記載してきました初めて手続きをする場合と同じになります。複数年分遡って申告する場合は、その年の分だけの「確定申告書の作成」、「源泉徴収票(会社員の場合)」、「残高証明書」などが必要となりますので、ご注意ください。

 

(2)初年度は確定申告したけど、2年目以降の年末調整を忘れてしまったけど、どうすればいい?

 自身で確定申告を行うことで、遡って住宅ローン控除を受けることができます。こちらも遡れるのは5年以内となりますので、ご注意ください。必要な書類は下記となります。

 

 1.該当する年の源泉徴収票

 2.該当する年の残高証明書

なくしてしまった場合は、金融機関に申し出れば再発行してもらえます。

 

 3.確定申告書

 (国税庁HPから作成可能です「国税庁 確定申告書等作成コーナー」)

 

 4.(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書(国税庁HPから取得可能です)

 該当年によって、書式が異なるためご注意ください。

 

 

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WRITER

著者: 鈴木 健二郎

モゲチェック運営会社 株式会社MFS

モーゲージスペシャリスト

大手ハウスメーカーで住宅販売を担当。その後信販会社及び銀行にて住宅ローン業務に従事。2018年MFS入社。コンサルタントとして5,000件以上の住宅ローン相談を担当。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
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