1.頭金の役割
頭金はマンション購入時に支払う自己資金のことをいいます。頭金にはどのような役割があるのでしょうか?物件購入時に用意する資金の参考になるよう、頭金の目安も紹介します。
購入費用の一部として支払う自己資金
住宅ローンを利用して物件を購入するとき、物件価格の一部を自己資金で支払うケースがあるでしょう。この資金が『頭金』です。
物件価格の一部を頭金として先に支払えば、ローンの借入額を減らせます。例えば5,000万円のマンションを購入するとき、フルローンであれば5,000万円借り入れなければいけません。
頭金として500万円を支払えば、借入額は4,500万円です。返済期間が同じであれば、毎月の負担は頭金を支払った方が抑えられ、総返済額も少なく済みます。
頭金の目安は1〜2割
具体的に支払う頭金の目安は、物件価格の『1~2割』といわれています。5,000万円のマンションであれば、500万~1,000万円です。
固定金利型の住宅ローン『フラット35』のデータを見てみましょう。契約者が物件価格の支払いに用意した資金のうち、自己資金は下記の通りです。カッコ内の数値は購入価格における資金調達構成を示します。
- 注文住宅:619万円(17.5%)
- 土地付注文住宅:440万5,000円(10.0%)
- 建売住宅:247万3,000円(7.1%)
- マンション:758万1,000円(16.7%)
- 中古戸建:198万7,000円(8.0%)
- 中古マンション:343万4,000円(11.6%)
物件の種類によって異なりますが、おおむね1~2割を頭金として支払っていると分かります。
参考:2020年度フラット35利用者調査 P.25~30|住宅金融支援機構
2.頭金なしでマンション購入はできる?
頭金を支払うと、月々の負担や総支払額を抑えられると分かりました。では頭金0円でマンション購入はできるのでしょうか?頭金を支払わないフルローンで住宅ローンを契約する場合、金融機関でどのように扱われるかチェックしましょう。
ほとんどの金融機関で可能
ほとんどの金融機関では頭金なしで住宅ローンを借りられます。審査に通過しない理由が『頭金がないから』というケースはまずありません。
安定収入を見込める会社員で、1年間の住宅ローン返済額が年収の20%ほどに収まっていれば、ほとんどのケースで審査に通過するはずです。ただし金利は、頭金を支払ったときより高くなる可能性があります。
ただし審査が厳しくなる可能性も
住宅ローンは頭金なしでも借りられます。ただし審査は厳しくなるかもしれません。「資金不足で頭金を用意できないのでは?」という懸念により、返済が滞るリスクが高いと判断されるからです。
借り入れはできたとしても、希望した金額を満額では借りられないかもしれません。また住宅ローンは、金融機関が物件に『抵当権』を設定し担保にします。返済が滞ると物件を競売にかけ、貸した資金を回収する仕組みです。
頭金0円で住宅ローンを借り入れると、売却価格が残債を下回り資金を回収し切れないリスクが高まります。特に中古物件は担保価値を低く見積もられる傾向です。
担保価値より多い借り入れはできないケースが多いため、希望の金額を借りられないかもしれません。
3.頭金なしで購入する注意点
大抵の金融機関は頭金なしで住宅ローンを借りられます。ただし頭金がない分リスクもある点に注意しましょう。返済の負担が大きくなりやすく、金利が高くなる可能性もあります。売却時に残債をカバーできないケースにも注意が必要です。
返済負担が大きくなる
頭金を借りず物件価格を全て借入金でカバーすると『返済負担』は重くなります。借入額が多いほど、1カ月に支払う返済額の負担は大きいものです。
返済期間トータルの総返済額も増えます。借入金が多いため、同じ金利が適用されても支払利息が多くなるのも特徴です。頭金の差額以上に、総返済額が大きくなります。
住宅ローンを返済するとき、月々の負担を減らすには、返済期間を長くしなければいけません。返済総額が大きくなるほど、完済までの期間は長くなりがちです。
優遇金利を受けられない場合がある
借り入れはできたとしても『優遇金利』の対象外になるケースもあります。フラット35であれば、融資率9割を超えるかどうかで、適用される金利が異なる仕組みです。2021年9月時点の最も多い金利を紹介します。
- 融資率9割以下:年利1.280%
- 融資率9割超:年利1.540%
ほかの住宅ローンでも、頭金を多く支払えば、その分金利を安く設定してもらえる可能性があるでしょう。
参考:最新の金利情報:長期固定住宅ローン【フラット35】|住宅金融支援機構
売却時に残債割れのリスクがある
転勤や住み替えで物件を売りたいと考えたとき、頭金を入れていないケースでは『残債割れ』に陥る可能性があります。売却価格がローン残高を下回る状態です。
このまま売却するには、差額分を現金で用意しなければいけません。売却するのにコストがかかるとなると、売りたくても売れない可能性もあります。
物件の価格は購入直後に15~20%値下がりするのが一般的です。そのため購入して数年で売却すると、残債割れが起こりやすいでしょう。
4.頭金の額は資金計画と合わせて検討を
物件購入時に支払う自己資金である頭金は、一般的に物件価格の1~2割を支払います。頭金なしでの購入もできますが、返済の負担が重くなる可能性や、優遇金利が適用されない点に注意しましょう。
また売却が必要になっても、売却価格がローン残高より少なくなってしまい、売りたくても売れない状況も起こり得ます。審査が厳しくなり、希望する金額を満額借りられない可能性もあるかもしれません。
頭金なしにするのか、頭金を支払うのか、支払うならいくら支払うのか、資金計画と合わせて考えましょう。月々の返済や総返済額にも関わる点です。
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