1.中国銀行の住宅ローンの特徴
中国銀行は岡山県を拠点とする地方銀行で、地域密着型の信頼感が魅力的な銀行です。ここでは、中国銀行の基礎知識や住宅ローンの特徴を紹介します。
岡山市に本店を置く地方銀行
岡山県岡山市に本店を構える中国銀行は、明治11年からの長い歴史を持つ地方銀行です。地元では『中銀(ちゅうぎん)』の略称で親しまれています。
岡山県をメインの営業エリアとし、広島県と香川県にも一定数の店舗を展開しています。土日対応の相談窓口を開設したり、事務手続きを簡略化できる店頭タブレットを導入したりと、CS向上のための取り組みに力を入れているのが特徴です。
中国銀行での取引が多い人は、住宅ローンを利用することでさらに銀行の活用価値が高まるでしょう。岡山県や広島県、香川県在住者におすすめできる住宅ローンです。
独自ローンとフラット35を提供
中国銀行の住宅ローンでは、独自ローンの「クイック住宅ローン」とフラット35の「機構買取型住宅ローン」が、主力商品として用意されています。
クイック住宅ローンの金利タイプは、変動金利型と長期固定金利型の2種類です。変動金利型の中には、当初固定期間が6か月・3年・5年・10年の金利タイプもあります。変動金利型と長期固定金利型のいずれも、新築住宅の場合は融資期間は最長50年まで設定可能です。
フラット35は、住宅金融支援機構との提携によって提供される官民協働型の全期間固定金利型の住宅ローンです。15年以上35年以内で融資期間を設定でき、団信に加入しなくても利用できることが大きな特徴です。
2.中国銀行の住宅ローン金利
中国銀行の主力商品であるクイック住宅ローンの金利を見ていきましょう。
変動金利
クイック住宅ローンの変動金利は「期間金利変動」という名称となっています。他金融機関で住宅ローンを変動金利で借りた場合には、金利の見直しは6か月おきに行われるため、中国銀行の6か月固定のタイプは実質的には他金融機関の変動金利と同じです。
「手数料定率タイプ」では、審査次第では0.4%台となり、ネット銀行にも負けない低金利となっています。
固定金利
クイック住宅ローンの「期間金利」には6か月、3年、5年、10年の固定金利がありますが、前述の通り、6か月固定は他金融機関の変動金利と同様です。
また、長期固定金利型として「全期間固定金利」も用意されています。全期間固定金利も、「手数料定率」タイプが1%台前半で提供されており、非常に低金利となっています。
3.中国銀行の住宅ローンはこんな人に最適
日常的に中国銀行を利用している人には、住宅ローンも中国銀行で利用するのがおすすめです。担当者に対面で相談しながら手続きを行いたい人にも向いているでしょう。
中国銀行を日常的に利用している
中国銀行では独自のポイントサービスを運用しています。中国銀行で特定の取引を行うごとに、ポイントを貯めることが可能です。貯めたポイントでATM手数料や預金金利の優遇を受けられます。
住宅ローンはポイント付与の対象となっており、ATM利用手数料の優遇やフリーローンや教育ローンなどの金利優遇を受けることが可能です。日頃から中国銀行を利用してポイントを貯めていけば、お得に利用できるでしょう。
地方銀行のメリットを受けたい人にも、中国銀行の住宅ローンはおすすめです。一般的に、地方銀行には審査や借入方法などで融通が利きやすい特徴があります。
相談しながら住宅ローン契約を進めたい
中国銀行の住宅ローンは、住宅ローンのプロに対面で相談したい人にも最適です。営業エリアの各地に設けられているライフプランセンターやローンセンターに出向けば、住宅ローンの設計や契約の手続きを担当者にサポートしてもらえます。
ローンに関する相談をオンラインで受け付けている点も特徴です。「住宅ローンご相談予約サービス」を利用すれば、来店日時を事前に電話で相談できます。
相談ができるのは、中国銀行の営業エリアに住んでいる人のみです。中国銀行の営業区域は、岡山県・広島県・香川県の全域と兵庫県の一部地域が該当します。
4.中国銀行の住宅ローンのメリット
中国銀行の住宅ローンを利用すれば、どのような恩恵を受けられるのでしょうか。主なメリットを知っておき、他行プランと比較する際に役立てましょう。
金利タイプを自由に組み合わせ可能
中国銀行のクイック住宅ローンでは、2種類の異なる金利タイプを組み合わせた借入が可能です。それぞれの期間や金額は自由に設定できます。
例えば5,000万円を借りる場合、2,000万円を変動金利、3,000万円を全期間固定金利35年にするといった組み合わせが可能です。変動金利と長期固定を組み合わせれば、それぞれのメリットをバランスよく受けられます。
変動金利のメリットは低金利時における金利の低さで、固定金利のメリットは市場金利上昇時にも返済額が変わらないことです。借入金を分けて相反する性質の金利タイプをそれぞれ利用することで、リスクを分散でき、想定外の場合の損失を抑えられます。
住宅ローン契約者向けフリーローンあり
中国銀行では、住宅ローン契約者専用のフリーローンが用意されています。通常のフリーローンに比べ、大幅に低い金利で利用できるローンです。
融資可能額は最大500万円、住宅資金として利用する場合は最長15年まで借入できます。利用するにあたって追加担保は不要です。
資金使途の範囲にも制限はありません。家具購入費用・マイカー費用・教育資金・リフォーム代など、さまざまな目的で使用できます。
他の金融機関からの借入がある場合は、借り換えにも利用可能です。ただし、事業性資金としては使えません。
5.知っておきたいデメリットと注意点
中国銀行の住宅ローンにおけるリスクを理解しておきましょう。金利や諸経費の面で比較した場合、他行のほうが得をするケースもあります。
最優遇の変動金利を使えるかは審査次第
期間金利変動の手数料定率タイプはネット銀行にも負けない低金利ですが、この金利で借りられるかどうかは審査次第です。
最低金利を選べない場合はやや金利が高くなってしまうため、返済負担が増えてしまいます。
諸費用はやや割高
中国銀行の住宅ローンでは、契約時に事務手数料がかかります。原則として5万5,000円(税込)の一括支払いです。
保証料型の場合、事務手数料とは別に保証料も発生します。一括支払方式を選択した場合、保証料は借入金の年0.2~0.6%です。分割支払方式の場合は、金利に年0.2~0.6%が上乗せされます。
保証会社の審査により高めの保証料率が設定された場合、ネット銀行に比べて諸費用に数十万円もの差が出てしまうこともあるでしょう。
多くのネット銀行は保証料を不要としているのに対して、中国銀行は保証会社の審査を受けなければならない点もデメリットです。
6.中国銀行の住宅ローンの審査基準は?
中国銀行の住宅ローンには申し込み条件に特徴があり、雇用形態に関する記載がありません。公務員や正社員だけでなく、契約社員や派遣社員でも審査の申し込みが可能です。また、年齢制限も借入時年齢が71歳未満、完済時年齢が82歳未満となっており、平均的な水準よりも長くなっています。
金融機関によっては、雇用形態の条件を明確に定めているケースもあり、非正規労働者の場合は、住宅ローンの申し込みすらできないことが多いのも実情ですので、申し込みのハードルは高くありません。
ただし、雇用形態の条件がなく、年齢制限もゆるいからといって、誰でも審査に通るわけではありません。地方銀行の中では低金利な商品を提供していることからも、個別事情も考慮してもらえつつも、他金融機関と同程度の審査が行われると考えておきましょう。
7.中国銀行の住宅ローンの団信
中国銀行の住宅ローンで利用できる団信(団体信用生命保険)には、一般団信のほかにも、がん、3大疾病、11疾病への保障がある団信が主に取り扱われています。
名称 |
概要 |
上乗せ金利 |
一般団信(リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険) |
死亡、所定の高度障害、余命6か月以内と判断された場合に住宅ローン残高が0円になる |
なし |
がん保障特約付リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険 |
一般団信の保障に加えて、がんと確定診断されると住宅ローン残高が0円になる |
年0.1% |
3大疾病保障特約付リビング・ニーズ特約付団体信用生命保険 |
一般団信の保障に加えて、がん・急性心筋梗塞・脳卒中と診断されたり、所定の状態になったりすると住宅ローン残高が0円になる |
年0.3% |
11疾病団体信用生命保険(リビング・ニーズ特約付・生活習慣病団信) |
一般団信の保障に加えて、がんと確定診断された場合と、10種類の生活習慣病で180日以上の入院となった場合に住宅ローン残高が0円になる |
年0.2% |
この他に、就業保障特約付団信(上乗せ金利0.05%)、ワイド団信(上乗せ金利0.3%)、夫婦連生団信(上乗せ金利0.2%)も利用できます。
8.中国銀行の住宅ローン申し込み手順
中国銀行の住宅ローンの手続き方法を紹介します。申し込み時に提出を求められる必要書類もチェックしておきましょう。
審査から契約までの流れ
中国銀行の住宅ローンを利用できるか知るために、まずは事前審査を申し込みましょう。事前審査は店頭またはWebでの申し込みが可能です。審査結果は最短即日で分かります。
事前審査の結果に納得できれば、必要書類を準備して正式審査を申し込みましょう。正式審査の申し込みは、各支店の窓口やライフプランセンター・ローンセンターで受け付けています。
正式審査も通過すれば、ローン契約が可能な状態となります。店舗窓口で契約を締結し、抵当権設定登記後に融資の実行を受けたら、全ての手続きは完了です。
申し込みに必要な書類
審査の申し込みには、個人の情報を確認できる書類が必要です。運転免許証・健康保険証・源泉徴収票を用意しましょう。勤務先の概要が分かる書類を求められるケースもあります。
対象物件や販売・施工会社に関する書類も必要です。取引内容が分かる各種契約書や、物件情報が詳細に分かる資料を準備しましょう。
住宅ローン以外の借入がある場合は、契約内容・現在残高・返済状況などが分かる書類も提出しなければなりません。
ネットやアプリから手続きすると一部取引手数料が無料に
中国銀行の変動金利は、6か月、3年、5年、10年の固定期間を選ぶことができ、期限がくると再度同じ固定期間での契約が続くようになっています。その固定期間を変更する場合には、金利型再選択の手数料11,000円がかかります。また、一部繰上返済を行う場合にも11,000~55,000円の手数料がかかります。
インターネットバンキングまたはちゅうぎんアプリを利用すると、これらの取引手数料は無料になり、費用を節約することができます。
9.中国地方在住者におすすめの住宅ローン
中国銀行の住宅ローンは、雇用形態に関係なく申し込める住宅ローンです。中国銀行をよく使っている人や、対面で相談したい人にも向いています。
金利タイプを自由に組み合わせられる点や、住宅ローン契約者向けのフリーローンが用意されている点もメリットです。岡山県・広島県・香川県に住んでいるなら、地元の中国銀行で住宅ローンを組むことも検討してみましょう。
中国銀行の住宅ローンを利用したい人には、モゲチェックからのご紹介も可能です。
オンラインで無料で申し込めるので、気になる方はご利用ください。
変動金利・固定金利の違いとは?
特徴やメリット・デメリットを解説
住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。
金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。
| 変動金利のメリット・デメリット
メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。
デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。
| 5年ルール・125%ルールとは?
5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。
金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。
125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。
返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。
| 変動金利の推移・相場は?
変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。
| 固定金利とは?
文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。
| 固定金利のメリット・デメリット
メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。
デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。
| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?
少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。
一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。
| 変動金利・固定金利の利用割合
変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ7割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は2割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。
(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)
| モゲチェックのオススメは?
モゲチェックでは低金利政策が長期化する可能性が高いとの見通しや、住宅ローン業界で顧客獲得競争が激しくなっていることから、変動金利では安定した低金利が続くと予想しています。
迷った方はまず変動金利から検討することをオススメします。最新情報は住宅ローンランキングでチェック!