横浜銀行の住宅ローンの特徴とは?
横浜銀行は2020年に創立100周年を迎えた老舗地方銀行です。横浜市に本店を構えており、神奈川県全域や東京都の一部を主な営業エリアとしています。
横浜市に本店を置く横浜銀行は、地域密着型の安心感が魅力的な大手地方銀行です。地域に根差した地銀で住宅ローンを組む大きなメリットは、臨機応変な対応を期待できることです。店舗に足を運び対面で相談すれば、担当者がさまざまな融通を利かせてくれるでしょう。
住宅ローンを利用できる物件のエリアが決まっているため、地域ならではの情報を得られるのもポイントです。周辺の状況や税金に関することなどを、地元に詳しいプロから教えてもらえます。
また、横浜銀行の住宅ローンは地銀の中ではトップクラスとなる変動金利の低さが魅力です。総じて金利が低いネット銀行と比較しても遜色ない低金利を実現しています。
横浜銀行の金利プランには融資手数料型と標準型があり、融資手数料型を選べば標準型より金利を抑えられます。諸条件を満たせば金利の優遇を受けられる点も特徴です。横浜銀行での給与振込など、いくつかの条件を満たすことで申し込める『さらにおトクな金利プラン』が適用されると、金利が0.03%引き下げられます。
横浜銀行の金利タイプ
横浜銀行の住宅ローンの金利タイプは、「変動金利」「固定金利指定型」「固定金利型」「超長期固定金利型」に分かれています。
「変動金利」とは、返済中に金利の見直しがおこなわれる金利タイプです。変動金利の金利見直しは年2回です。月々の返済額は5年ごとに見直されます。見直し後の増加分の上限は、前回返済額の25%です。
「固定金利指定型」は、一定期間金利が固定されるタイプです。3年、5年、10年固定の3種類があり、固定期間中は返済額を確定できます。変動金利と同様、固定金利指定型も融資手数料型金利プランを選ぶことができ、金利優遇プランの適用を受けることも可能です。
固定期間終了後は変動金利または固定金利指定型を選択することになります。固定金利指定期間後の金利が予想できないため、返済計画を立てにくい点がデメリットです。
全返済期間を通して当初金利が変わらないタイプが「固定金利型」です。15年固定、20年固定、35年固定の3つがあり、35年の場合は「超長期固定金利型」と呼ばれます。
固定金利型と超長期固定金利型では、融資手数料型を選べません。事務手数料のタイプは標準型に限定されます。
借入時の月返済額が完済時まで変わらないため、返済計画を立てやすいことがメリットです。変動金利のような金利上昇リスクもありません。ただし、返済中に市場金利が下がった場合も影響を受けないため、月の返済額はそのままです。
横浜銀行の住宅ローンのメリットとデメリット・注意点
横浜銀行の住宅ローンを利用すれば、どのような恩恵を受けられるのでしょうか。代表的なメリットを知っておけば、利用を検討する際の参考になるでしょう。また、いくつかのデメリットや注意点もあります。後になって困ることがないように、マイナスの部分もきちんと押さえておきましょう。
横浜銀行のメリット
横浜銀行の住宅ローンでは、事務手数料のタイプを『標準型』と『融資手数料型』の2種類から選べます。
標準型は2万2,000円(税込)、融資手数料型での事務手数料は借入金額の2.2%です。低金利でローンを組みたいなら、融資手数料型のほうがおすすめです。ただし、固定金利型と超長期固定金利型では、融資手数料型を選択できません。
また、横浜銀行の住宅ローンでは、団信が6種類取り揃えられており、他の銀行と比べて目を引くのは3大疾病保障付き団信です。3大疾病保障付き団信は通常0.30%の上乗せを求める金融機関が多いですが、横浜銀行は0.25%の上乗せで利用可能です。より手厚い保障を利用したいという方には横浜銀行は選択肢の1つとなるでしょう。
横浜銀行のデメリット・注意点
横浜銀行の住宅ローン申し込み時には、年収や勤続年数を審査でやや厳しめに見られる点に注意しましょう。審査基準が明確に示されているため、条件をクリアしていなければ審査には通らないでしょう。
年収に関しては、前年度の税込年収が400万円以上でなければなりません。正社員として3年以上働いていることも、住宅ローンの利用条件の一つです。
加えて、標準型と融資手数料型では、返済比率に関する利用条件が異なります。標準型では返済比率35%以内、融資手数料型なら30%以内を満たさなければなりません。
また、横浜銀行の住宅ローンで借入対象にできる物件は、所在地が限定されています。神奈川県は全域が対象ですが、東京都の場合は一部地域のみが対象です。東京都の物件で住宅ローンを利用したい場合は、対象地域にあるかどうか確認しましょう。
住宅ローンセンターで相談したい場合も、都内は数が限られている点に注意が必要です。東京都の住宅ローンセンターは、大田区蒲田(蒲田支店内)と世田谷区玉川(玉川支店内)と武蔵野市吉祥寺(吉祥寺支店内)の3カ所にしか設けられていません(2025年3月現在)。
手続きの面では、横浜銀行の住宅ローンは、手続きをWebのみで完結できない点もデメリットです。Web上でおこなえるのは事前審査の申し込みだけとなっています。ネット銀行をはじめ、近年は全ての手続きをWebのみで完結できる商品が増えています。最後まで手続きを自宅でおこないたい人には、横浜銀行の住宅ローンは向かないでしょう。
ただし、事前審査のWeb申し込みは24時間受け付けているため、全ての手続きを店舗でおこなうよりは時間や手間を省略できます。
横浜銀行の住宅ローンはこんな人に最適
横浜銀行の住宅ローンが向いている人は、金利優遇の条件を満たせる人です。横浜銀行の口座を給与振込口座に指定し、スマホアプリ「はまぎん365」に申し込むことで、独自の「さらにおトクな金利プラン」を利用でき、金利が年0.03%引き下げられます。
対面での相談を重視する人にも横浜銀行の住宅ローンはおすすめです。銀行スタッフと対面で相談しながら手続きを進められるため、ネット銀行のように書類の準備や契約手続きを一人で進める必要がなく、不安を感じることが少なくなります。
一方、横浜銀行の住宅ローンが向いていない人もいます。対面での手続きを煩わしいと感じる人や、ネット手続きの手軽さを重視する人には適していません。また、金利優遇の条件を満たせない場合、他の銀行のローンの方が有利な条件を得られる可能性があります。
横浜銀行の住宅ローンの申し込み条件は?
横浜銀行住宅ローンを申し込める人は、借入時の年齢が満18歳以上で最終返済時の年齢が満82歳未満である人です。ただし、選ぶ団信によっては借入時の年齢に制限がある場合もあるため注意が必要でしょう。
また、住宅ローンの対象となる物件の所在地にも制限があります。神奈川県は全域OKですが、東京都は一部対象外となる地域もあります。
横浜銀行の住宅ローン審査は厳しい?審査基準を解説
前年度の年収が400万円以上であることも必要です。勤続期間も正社員として3年以上働く必要があり、比較的厳しめと言えるでしょう。
また、返済比率にも制限があります。返済比率とは年収に対する年間返済額の割合です。事務手数料が標準型なら返済比率35%以内、融資手数料型なら30%以内を満たさなければなりません。融資手数料型は標準型に比べ、返済比率の上限が低く抑えられています。借入可能額を増やしたり返済期間を短くしたりしにくい点に注意しましょう。
横浜銀行の審査時間・スピードはどれくらい?
横浜銀行住宅ローンの仮審査(事前審査)の結果が出るには、申し込みから1週間程度の期間を要します。また、本審査(正式審査)にかかる期間は5営業日程度です。
横浜銀行住宅ローンは正式審査をオンラインではおこなえず、店舗または郵送でおこなう必要があります。
横浜銀行の住宅ローン申し込み手順
審査の申し込みから契約までの大まかな流れを知っておくことで、実際の手続きをスムーズに進められるでしょう。審査時に必要な書類も紹介します。
審査申し込みから契約までの流れ
横浜銀行の住宅ローン審査は、事前審査と正式審査の2段階で実施されます。まずは、店舗またはWebで事前審査を申し込みましょう。場合によっては、事前審査の段階で申し込み内容を確認する電話がかかってくることもあります。
事前審査の結果通知を受けるまでの期間は約1週間です。事前審査に通過したら、必要書類をそろえて正式審査の手続きをおこないましょう。正式審査の結果は約5営業日後までに分かります。いずれの審査も内容や審査状況によって結果通知まで時間がかかることがあります。
ローン契約については、担当の住宅ローンセンターで手続きをおこなうのが基本です。契約後に融資金を受け取り、売買手続きの完了後に抵当権の設定がおこなわれれば、全ての手続きが完了となります。
審査に必要な書類
申し込み時に必要な本人確認書類は、『住民票』『運転免許証』『各種健康保険証(各種資格確認書)』です。運転免許証の代わりに『マイナンバーカード』を用意しても構いません。
審査時には収入を証明する書類も必要です。『源泉徴収票』と『住民税決定通知書または市民税県民税課税証明書』を準備しておきましょう。
物件確認書類もそろえておかなければなりません。『売買契約書』『物件のパンフレット』『重要事項説明書』『不動産登記簿謄本』『公図』などの提出を求められます。
横浜銀行の住宅ローン審査に落ちた場合の対処法はある?
横浜銀行住宅ローンの審査に落ちた場合、他の金融機関の住宅ローンを検討する必要があります。
地域に密着した金融機関を希望するなら、東京都や神奈川近郊の地方銀行が有力な選択肢となるでしょう。特にこだわりがなければ、低金利を提供するネット銀行やメガバンクも検討してみましょう。
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横浜銀行の住宅ローンは神奈川県で住宅購入を検討する人におすすめ
横浜銀行の住宅ローンは、変動金利の低さや金利優遇サービスが魅力の住宅ローンです。事務手数料のタイプを選べることや、債務返済支援保険に加入できることが、主なメリットとして挙げられます。
横浜銀行の口座を給与受取口座に指定している場合は、金利優遇を受けやすくなる点も特徴です。特に神奈川県で住宅購入を検討している人なら、有力な選択肢となるでしょう。
変動金利・固定金利の違いとは?
特徴やメリット・デメリットを解説
住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。
金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。
| 変動金利のメリット・デメリット
メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。
デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。
| 5年ルール・125%ルールとは?
5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。
金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。
125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。
返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。
| 変動金利の推移・相場は?
変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。
| 固定金利とは?
文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。
| 固定金利のメリット・デメリット
メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。
デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。
| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?
少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。
一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。
| 変動金利・固定金利の利用割合
変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ7割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は2割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。
(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)
| モゲチェックのオススメは?
モゲチェックでは低金利政策が長期化する可能性が高いとの見通しや、住宅ローン業界で顧客獲得競争が激しくなっていることから、変動金利では安定した低金利が続くと予想しています。
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