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フラット35の金利予想(2022年11月)異例の動きが継続、波乱の様相

  • 最終更新日: 2024年11月27日

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モゲチェック
フラット35の金利予想(2022年11月)異例の動きが継続、波乱の様相のアイキャッチ

2022年11月のフラット35の金利は1.64%、フラット20の金利は1.48%と、いずれも10月から0.16%大幅に上昇すると予想します。

フラット35は今月、指標となる「機構MBS利率」が上がったにもかかわらずフラット35の金利が低下した異例の動きとなり、先行きが非常に見通しにくい局面となっています。過去の例を踏襲し、11月は上記のように金利が大幅上昇することを予想しましたが、先月のように「機構MBS利率」は上がっているにも関わらず、フラット35金利は逆に低下するなどの異例の動きが再び起きる可能性もあります。

 

本稿ではここ最近のフラット35をめぐる動きと、どう予想を立てているのか解説します。

 

なお、モゲチェックでは変動金利が上がらず、固定金利が高止まりする可能性があると予想しています。固定金利の代表格であるフラット35が高金利となるなか、変動金利の魅力が高まる状況だと考えています。

 

このページは過去の住宅ローン金利情報です。

目次
  • 1.来月のフラット35の金利はどうなる?
  • 2.最近のフラット35の異例の動きについて
  • 3.フラット35を取り巻く金利市場の状況

1.来月のフラット35の金利はどうなる?

2022年11月は、フラット35の金利が1.64%、フラット20の金利が1.48%と、いずれも10月から0.16%の大幅上昇となることを予想します。

 

この予想は、フラット35を運営する住宅金融支援機構が2022年10月21日に発表した「貸付債権担保第186回住宅金融支援機構債券」(以下、機構MBS)の発行条件に基づき、モゲチェックが予想したものです。

 

予想通りとなった場合、フラット35が現在の「機構団信付き」へとリニューアルされた2017年10月以来、最も高金利となることを意味します。

しかしながら、ここ最近はフラット35金利が異例の動きを見せています。その理由は「2.最近のフラット35の異例の動きについて」で解説します。

 

モゲチェックでは従来より、「変動金利は安定した低金利が続き、固定金利は高止まりする可能性がある」と予想してきました。

今後も、固定金利の代表格であるフラット35の動向に注目し発信していきます。

 

なお、変動金利が上がらないと予想する理由については、以下の記事でも解説しています。ご興味ある方はお読みください。

 

>>変動金利が上がらないと予想する理由は?解説記事はこちら

住宅ローン変動金利はいつ何%へ上がる?2050年までの金利予想

住宅ローンの固定金利が上昇中!変動金利はなぜ上がらないのか?理由と予想を解説

 

 

図1 フラット35・フラット20の金利推移

 

図2 機構MBSの発行条件とフラット金利予想

 

2022年10月

2022年11月

機構MBS利率

0.58%

0.74%

+0.16%

対国債スプレッド

0.33%

0.49%

+0.16%

フラット35金利

1.48%

1.64%(予想)

+0.16%

フラット20金利

1.32%

1.48%(予想)

+0.16%



参照元:

住宅金融支援機構 機構MBSの発行計画について

第186回 機構MBSの発行条件はこちら

 

2.最近のフラット35の異例の動きについて

 

通常、フラット35の金利は機構MBSの利率によって決定されます。住宅金融支援機構が機構MBSによって資金調達し、その資金を住宅ローン利用者へのローン貸し出しに振り向けるためです。そして機構MBS利率は、長期金利(10年国債利回り)の動きに連動します。

そのため、

  • 長期金利が上がり、機構MBS利率が上がると、フラット35金利が上がる
  • 長期金利が下がり、機構MBS利率が下がると、フラット35金利が下がる

という動きになるのが通例です。モゲチェックではこの通例に則り、これまでフラット35の金利予想を行ってきました。

 

図3 フラット35と機構MBSの関係

フラット35 金利 どう決まる

 

しかし10月はこの通例を外れる動きとなりました。ベースとなる機構MBS利率が0.08%上昇したにも関わらず、フラット35は0.04%低下したのです。これは、フラット35の提供元である住宅金融支援機構が自らの利益を0.12%削ってフラット35を提供したことを意味します。

 

そして今回発表された機構MBS利率は、0.16%もの大幅上昇と、過去に類を見ない非常に大きな上昇幅となりました。上記の通り11月のフラット35も0.16%上昇と予想しましたが、実際に11月金利が発表される11/1にフタを開けてみるまでは不透明感が強く、逆に金利が低下するといった波乱の展開もありえる状況となっています。

 

3.フラット35を取り巻く金利市場の状況

フラット35は「長期金利→機構MBS利率」という経路で金利が決定されていますが、指標となる長期金利は現在、2016年1月に日本銀行がマイナス金利政策の導入を決定して以来、最も高金利な水準で推移しています(図4)。

 

長期金利上昇の背景には、金融の中心地・アメリカでインフレ沈静化に向けた政策金利の利上げが歴史的な急スピードで続いていることが挙げられます。

やや落ち着きつつあるものの、アメリカでは依然として8%を超える高インフレが続いており、政策金利の利上げは当面続くことが予想されています。結果的にフラット35をはじめとする日本の住宅ローン固定金利は、高水準での推移が続くと考えます。

 

図4 長期金利の推移

 

図5 インフレ率の推移

 

 

いかがでしたか。

 

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※本稿の内容を転載・掲載いただく際は、出典「モゲチェック調べ」との明記をお願いいたします。

ウェブ掲載の場合には、下記リンクの記載もお願いいたします。

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WRITER

著者: モゲチェックメディア編集部

株式会社MFS

 

モゲチェックは住宅ローンのポータルサイトです。 金融機関や不動産会社出身の住宅ローンのプロ&テクノロジー集団が運営し、公平・中立な立場で住宅ローン情報をお届けします。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
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