1.最新の住宅ローン金利ランキングと10月の動向
1−1 サマリー
今月は短プラ引き上げの影響で多くの金融機関の住宅ローン基準金利が約0.15%上昇しました。その結果、10月の適用金利も同程度上昇しています。一方、一部金融機関では住宅ローン基準金利を据え置いたり、基準金利を引き上げるものの引き下げ幅を拡大して適用金利を据え置く動きもあります。以下の表に先月との比較をまとめています。
続いて、今年4月から10月までの主要金融機関の住宅ローン基準金利及び引き下げ幅の動きも確認して見ましょう。その前に、変動金利の決まり方をおさらいしたいと思います。変動金利は、基準金利(住宅ローンの定価のようなもの)から引き下げ幅(優遇幅とも。ディスカウントのこと)を引くことにより、実際に支払う適用金利が計算されます。引き下げ幅は審査時に決定されて、完済まで一定です。ゆえに、変動金利を借りた後、適用金利が上がるか下がるかは基準金利次第となります。
4月と10月の各金融機関の基準金利・引き下げ幅・適用金利は下記表の通りです。総じて適用金利は0.15%程度の上昇となっています。原則、基準金利は日銀の利上げ幅と同程度になることが多く、引き下げ幅は各銀行の集客戦略によって決定されます。10月の適用金利のみで判断するのではなく、その金利が住宅ローン基準金利見直し前の一時的なものか長期的に適用される金利かを見極めることが大事です。
>>日銀マイナス金利解除・利上げで住宅ローンは今後どうなる?最新の変動金利予想を解説(2024.9アップデート)
1−2 最新の住宅ローン金利ランキング
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1−3 10月のタイプ別金利動向
- 変動はほとんどの銀行で上昇。一部銀行は9月と同水準に据え置き
- 固定は長期金利の落ち着きを反映し、大きな動きなし
- 金利の低い変動金利が有利!ただし借りすぎには注意
主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均したモゲチェックの独自指標である「住宅ローン金利インデックス」の動きは上図の通りです。
今月はメガバンクが短プラを引き上げましたが、住宅ローン金利の見直しは来月以降のため、金利水準に大きな変化はありませんでした。ただ、変動金利を先月はソニー銀行が、楽天銀行は4月以降連続で引き上げたため、変動金利ではネット銀行の金利インデックスがメガバンクの金利インデックスを上回る逆転現象が起きています。来月以降は他のネット銀行も住宅ローン基準金利の引き上げを発表しており、メガバンクの住宅ローン基準金利の引き上げと相まって各銀行の戦略により金利差が広がる可能性があります。
固定金利は、日銀の利上げを受けて長期金利が低下したため、先月より若干低い金利となりました。米国では金融緩和が検討されており、日本の長期金利も落ち着いた動きをすると思われます。
9月 | 10月 | 前月比 | |
変動(ネット系) | 年0.430% | 年0.539% | +0.109% |
変動(メガ) | 年0.398% | 年0.448% | +0.050% |
変動(地銀) | 年0.635% | 年0.722% | +0.087% |
10年固定(メガ) | 年1.483% | 年1.487% | +0.003% |
フラット35 | 年1.820% | 年1.820% | - |
※インデックスの内訳と主要な銀行の金利の前月との比較は、本稿の最下部「7.参考情報」に掲載しています。
2.住宅ローン金利の種類
住宅ローンの金利はタイプは、大きく分けて「変動型」「固定特約型」「全期間固定型」の3種類があります。いずれも「基準金利 - 引き下げ幅(優遇幅) = 適用金利」のルールで実際に適用される金利が決まる点は共通していますが、一般的には「変動→固定特約型→全期間固定型」の順で金利水準が低く、返済期間中に金利や返済額が変わる可能性もこの順番で高くなっているなど、それぞれ異なる特徴を持っています。それぞれの違いを見ていきましょう。
①変動型
住宅ローンの最もベーシックな金利タイプが変動金利です。多くの銀行は短期プライムレート(短プラ)と呼ばれる指標を基準に、4月と10月の年2回変動金利を見直しています。4月の見直しによって7月から12月までの6ヶ月間、10月の見直しによって翌年1月から6月までの6ヶ月間の金利が決まるのが一般的です。
特徴としては金利が変わるリスクがある分、固定金利に比べて金利が低く設定されていること、また、近年は銀行間の顧客獲得競争が変動金利中心に行われてきたことで、これまで低金利で推移してきたということが挙げられます。
もし変動金利が上昇した場合は毎月の返済額が高くなりますが、返済額の急な変化や上昇を抑える「5年ルール」や「125%ルール」といったルールを設定している銀行もあるなど、変動金利ならではの激変緩和措置があるのもユニークな点です。
変動金利のベースとなっている短プラは景気や日銀の金融政策に左右されます。景気変動に沿って上下することはありえるものの、少子高齢化など日本を取り巻く状況を踏まえると、モゲチェックとしては中長期的に見れば低金利が続く可能性は十分考えられるでしょう。
>>変動金利をもっと詳しく知りたい!
https://mogecheck.jp/articles/show/NpMokjwa4AKX2JV5AP0X
②固定特約型
固定特約型とは、3年固定や10年固定、20年固定といったように一定期間の金利を固定するタイプです。銀行によっては2年固定や5年固定、15年固定など様々な期間が存在しています。
固定特約型では原則固定期間が終わったら変動金利に移行しますが、通常は銀行から通知が届き、再度固定特約を選ぶことも可能です。
ただし、選び直した後の金利は最初の金利よりも高くなることが多い点には注意が必要です。例えば最初の5年固定が1.0%で6年目に再度5年固定を選び直したとしても、1.5%など当初よりも高めの金利になることが多いでしょう。
これは基準金利から差し引く「引き下げ幅(優遇幅)」によるものです。選び直す際の基準金利からローン契約時点で決まる引き下げ幅を差し引いても当初の金利にまで低くならないことが多いので、最初に固定特約型でローン契約する前に引き下げ幅を確認しておくと良いでしょう。
③全期間固定型
全期間固定型とは住宅ローンの借り入れ時点で完済までの金利・返済額が決まっている金利タイプで、住宅金融支援機構という公的機関が提供している「フラット35」がその代表格です。
フラット35は様々な銀行が取り扱っていますが、銀行独自の全期間固定型商品を提供しているケースも多々あります。
全期間固定型は固定特約型よりも金利水準が高いことが一般的ですが、全期間固定型には一定の人気があることから、銀行によっては固定特約型よりも低金利で提供しているケースもあります。
④その他(段階型・上限金利付き変動型)
その他にも、段階型や上限金利付きの変動型といった非常に珍しいタイプも存在します。
段階型とは、例えば1〜5年目は1.5%、6〜10年目は1.2%、11〜15年目は1.0%といったように、全期間固定型のように完済までの金利が定まっていながらも段階的に金利が変わるタイプです。主要銀行の中ではSBI新生銀行が提供しています。
上限金利付き変動型とは、変動金利でありながらも上限が設定されているタイプです。ただし変動金利には5年ルールや125%ルールが存在している点や、実際に日本で変動金利が急激に上昇したケースがない点も踏まえると、その有用性には疑問が残ります。扱っている銀行も非常に少なく、一部の労働金庫やJAなどに限られています。
3.金利タイプ別向いている人を解説
モゲチェックでは「借りすぎに注意する」という前提のもと、比較的低金利となっている変動金利のご利用が有利だと考えています。それでも、人によっては固定特約型や全期間固定型の方が合っているという方もいることでしょう。どんな人にどの金利タイプが合っているか、それぞれ見ていきましょう。
①変動型向きの人は?
・余裕を持って返済できる人
家計に余裕を持った住宅ローン返済ができるのであれば、多少金利・返済額が上がっても大きな負担増にはならないので、低金利が提供されている変動金利がオススメです。余裕を持てているかどうかは「年収倍率」でチェックしましょう。年収倍率とは借入額を年収で割った値のことで、家計に余裕を持ちたい場合は5倍以内、最大でも7倍以内に収めるのがベターです。
・金利や景気情勢をチェックできる人
住宅ローン金利やそれに影響する日銀や景気動向を自らチェックでき、状況に合わせた判断ができるという方も変動金利に向いているでしょう。モゲチェックでも金利動向を毎月アップしているので、適宜チェックしてみてください。
・返済期間が短い人
住宅ローンの返済期間は基本的に最長35年ですが、より短い期間で利用する人も変動金利に向いていると言えるでしょう。返済期間が短ければ、変動金利が多少上がっても利息負担はさほど増えずに済むでしょう。
②固定特約型向きの人は?
・一定期間は返済額が増えると困る人
例えば子どもの教育費が向こう10年はかかることが確定しているなど、生活設計の中で返済額が増加すると困るという方は固定特約型が選択肢に入るでしょう。ただし固定特約型は変動型に比べて金利水準が高いことから、そもそも変動型を選ぶことでもっと家計に余裕が出る可能性がある点も考慮すべきでしょう。
・当初固定期間の終了後の返済計画も立てられる人
最初の固定期間終了後、変動型・固定型どちらを選んでも金利が上がることが多いのが固定特約型の実情です。固定特約型を選ぶ場合は、金利が上がることも見越したシミュレーションをあらかじめ行い、余裕資金を蓄える計画性が必要になるでしょう。
③全期間固定型向きの人は?
・金利が変動する可能性をゼロにしたい人
変動型や固定特約型のように返済期間中に適用金利が変わる可能性を排除したいという方には全期間固定型が良いでしょう。ただし金利水準が高いため、毎月返済額や利息総額が高くなる点に注意が必要です。
・フラット35以外のローンを借りられなかった人
転職したばかり、または自営業や法人役員で収入が安定していないなどの理由で民間銀行の住宅ローンを利用できず、やむなくフラット35を利用するというケースもあるでしょう。フラット35は借入上限が8,000万円とやや低めであることや、物件そのものに対する基準が比較的厳しいなど、民間銀行とは異なる特徴を持っている点には注意が必要です。
4.変動金利が有利!理由と将来予想を解説
モゲチェックでは固定金利よりも変動金利が有利と考えています。日銀が追加利上げを実施した現在でもそう考える理由は大きく2点です。
1.住宅ローンは最初の10年を低金利で通過すべき
2.固定金利が有利になるには「6回以上の利上げ」が必要
それぞれ解説していきます。
①住宅ローンは最初の10年を低金利で通過すべき
まず1つ目に、住宅ローンは返済の初期、特に最初の10年の利息負担が大きいことが挙げられます。
住宅ローンは通常「元利均等返済」方式で返済します。これは元本が多く残っている返済初期ほど利息返済の割合を高めることで毎月の返済額を一定にし、住宅ローン利用者が返済しやすくするというものです。
裏を返すと、残高が多く残っている返済の初期ほどより多くの利息を支払うことになり、返済期間が35年の場合、利息総額の半分近い金額を最初の約10年で支払うことになります。
例えば【元本が3,500万円、35年払い、金利が0.5%(元利均等返済)】の場合、毎月の返済額は90,856円です。そのうち初回の返済では利息が14,584円ですが、ちょうど10年後にあたる120回目では10,708円、最終回ではなんと38円にまで減ります。そして、35年間で支払う利息総額が316万円であるのに対し、最初の10年間で支払う金利はほぼ半分(48%)の152万円です。
住宅ローンは文字通りローンなので利息をつけて返済することになりますが、利用者からすれば支払う利息は少ない方が良いでしょう。となると、より利息の総額を抑えるためには最初10年に少しでも低金利のローンを使うことが肝心であり、低金利で提供されている変動金利が理にかなっていると言えます。
②固定が有利になるには6回以上の利上げが必要
以下は2024年10月時点での変動金利・固定金利の相場です。変動金利はネット銀行だと約年0.4%、固定金利はフラット35で約年1.8%です。変動・固定の金利差は年1.4%ですので、「変動金利が年1.4%以上上昇するのであれば固定金利を使う方が有利」ということになります。
通常、中央銀行による政策金利の引き上げは0.25%ずつのため、1.4%の金利差を埋めるには6回の追加利上げが必要という計算になります(0.25%×6 = 1.50%)。
このところの「マイナス金利解除」と「0.25%へ利上げ」というたった2回の小幅な利上げで賛否両論が噴出するほど、一概に経済が強いとは言えないのが日本の現状です。バブル崩壊以来、久々に本格的なインフレが到来している中、拙速な追加利上げで景気を冷やすような判断を日銀が行うということは想定しづらく、緩やかな利上げが続くことが予想されるものの、賃金や消費といった景気動向を見ながら慎重な政策運営が行われる可能性が高いとみられるでしょう。固定が有利になる可能性を高く見積もるのは早計だと考えています。(その間に世界的な大きな経済ショックが起これば、利上げどころではなく利下げに転じなければいけない可能性もあるでしょう。)
また、自民党総裁選が行われ、10月に石破氏が総理大臣に就任します。現在の株価低迷の状況を踏まえると、株価に打撃を与えかねない高金利政策をとることは考えづらいでしょう。2024年から新NISAを開始し、貯蓄から投資の流れを促している以上、国民全体に損をさせるような株価を無視した政策運営は取らないと想定されます。
>>自民党新総裁は石破氏に。日銀金融政策や住宅ローン金利への影響はどうなる?
まとめ:固定金利よりも変動金利が有利。金利が上昇しなければ、固定金利は約1,000万円以上損する可能性も
いかがでしたか。最後に、変動と固定でどのように返済額が変わるのかをご紹介します。
上述の金利インデックスから、最安の変動金利とフラット35の金利差をとったグラフが以下です。今月は金利差がやや縮小しましたが、それでも年1.42%と大きな金利差となっています。これは毎月返済額で約2.3万円、総返済額で約1,000万円もの差がつく計算となります(借入額3,500万円、35年返済)。
解説の通り、今後固定金利が低下するとしても変動金利の優位性は揺るがないと考えており、1,000万円以上も多く返済して金利上昇リスクをヘッジする理由は乏しいとモゲチェックでは考えています。迷った場合は、借り過ぎない前提で、まず変動金利を検討すると良いでしょう。
5.自分の住宅ローンはどうすればいい?タイプ別対処法!
ここまでの金利見通しを踏まえ、住宅ローンをすでに利用中の方、これから住宅ローンを組む予定の方、それぞれのタイプ別にアドバイスをまとめました。
ご自身の状況と照らし合わせて参考にしてください。
5−1 すでに住宅ローンを借りている方
①変動金利を利用中の場合
モゲチェックでは、今後変動金利の基準金利が上昇する可能性はあると考えているものの、大幅に上昇する確率は高くないと予想しています。
ただし利用中の変動金利が0.8%以上の方は、総返済額を大きく削減できる可能性があるので、住宅ローンの借り換えを検討してみてください。
②固定金利を利用中の場合
いま固定特約期間中であれば、その期間中は適用金利が変わりません。
ただし、これから固定特約期間が終了する予定の場合は、固定金利を再選択すると従来よりも高い金利が適用され、返済額が上昇することが一般的です。
全期間固定金利を利用中の方は、完済まで今と同じ金額での返済が続くことになりますが、変動金利や固定特約型の方に比べて割高に金利を支払っている方が多いです。借り換えによって返済額を節約できる可能性が高いでしょう。
変動・固定特約・全期間固定のどちらを利用されている場合でも、いますでに住宅ローンを組んでいる方は、借り換えによって返済額を節約できる可能性があります。借り換えをぜひ検討してみてください。
5−2 これから住宅ローンを組む方
①変動金利の利用を検討している場合
変動金利は今後金利上昇する可能性があるものの、大幅上昇の可能性は高くないと考えています。引き続き変動金利の利用をオススメします。
ただしローンの借りすぎには注意が必要です。借りすぎかどうかは借入額を年収で割った「年収倍率」でチェックしてみましょう。年収倍率は最大でも7倍以内、できれば家計に余裕を持つためにも5倍以内に収めると良いでしょう。
モゲチェックでは、「住宅ローンを借りすぎない+変動金利で低金利の恩恵を受ける+資産運用」を3点セットで考えることをオススメしています。
無理のない借り入れ額を変動金利で借りて、固定金利を使うときと比べて返済に余裕が出る分はNISAやiDecoなどを活用し資産形成に取り組むと良いでしょう。
年収倍率早見表
②固定金利の利用を検討している場合
モゲチェックでは今後固定金利が低下する可能性があると考えているものの、2022年以降の上昇によってすでに固定金利はかなりの高水準となっています。固定金利を使うことで月々の返済額が高めになってしまう可能性もあるため、住宅ローン固定金利ランキングにて返済額や今月の金利水準をチェックしてみてください。
また、全期間固定よりは20年固定、20年固定よりは10年固定など、短めの固定期間の方が金利水準が低くなるので、何年の固定金利にするかも検討してみてください。
>>住宅ローン金利の選び方は?
https://mogecheck.jp/articles/show/KM0mj8lr4KOv4O1ZWpQa
6.その他の住宅ローン情報
住宅ローンに関する様々な情報は、下記コンテンツをご参照下さい。
7.参考情報
7−1 主要銀行住宅ローン金利の前月比較
変動(ネット系)
金融機関 | ローン名 | 2024年9月 | 2024年10月 | 差 |
ソニー銀行 | 変動セレクト住宅ローン | 年0.597% | 年0.597% | - |
楽天銀行 |
住宅ローン (変動金利(固定特約付き)) |
年0.844% | 年0.834% | -0.010% |
住信SBIネット銀行 |
WEB申込コース (通期引下げプラン) |
年0.298% | 年0.448% | +0.150% |
auじぶん銀行 |
住宅ローン (変動金利/全期間引下げプラン) |
年0.329% | 年0.479% | +0.150% |
イオン銀行 | 住宅ローン金利プラン(定率型) | 年0.380% | 年0.530% | +0.150% |
PayPay銀行 | 住宅ローン(全期間引下型) | 年0.270% | 年0.465% | +0.195% |
SBI新生銀行 |
パワースマート住宅ローン (変動金利(半年型)/手数料定率型) |
年0.290% | 年0.420% | +0.130% |
平均 | - | 年0.430% | 年0.539% | +0.109% |
変動(メガ)
金融機関 | ローン名 | 2024年9月 | 2024年10月 | 差 |
みずほ銀行 |
住宅ローン (ネットでお手続きの場合 /ローン取り扱い手数料型) |
年0.375% | 年0.375% | - |
三菱UFJ銀行 |
住宅ローン (ずーっと一律優遇コース) |
年0.345% | 年0.345% | - |
三井住友銀行 |
住宅ローン (最後までずーっと金利引き下げ) |
年0.475% | 年0.625% | +0.150% |
平均 | - | 年0.398% | 年0.448% | +0.050% |
変動(地銀)
金融機関 | ローン名 | 2024年9月 | 2024年10月 | 差 |
北海道銀行 |
道銀住宅ローン 変動金利バリュープラン |
年1.175% | 年1.325% | +0.150% |
七十七銀行 | 77住宅ローン | 年0.675% | 年0.675% | - |
常陽銀行 |
常陽住宅ローン ずっとうれしい金利引下げ (全期間重視プラン) |
年0.550% | 年0.700% | +0.150% |
千葉銀行 |
ちばぎん “選べる住宅ローンベストチョイス21” 「新築・新規購入コース」 |
年0.600% | 年0.600% | - |
横浜銀行 | 融資手数料型金利プラン | 年0.300% | 年0.300% | - |
八十二銀行 | 変動金利型 | 年0.925% | 年1.075% | +0.150% |
静岡銀行 | カスタムFLEX | 年0.500% | 年0.650% | +0.150% |
京都銀行 | 京銀住宅ローン | 年0.575% | 年0.725% | +0.150% |
山口銀行 | YGC住宅ローン | 年0.575% | 年0.575% | - |
福岡銀行 | プレミアム住宅ローン | 年0.475% | 年0.475% | - |
平均 | - | 年0.635% | 年0.722% | +0.087% |
10年固定(メガ)
金融機関 | ローン名 | 2024年9月 | 2024年10月 | 差 |
みずほ銀行 |
住宅ローン (ネットでお手続きの場合 /ローン取り扱い手数料型) |
年1.350% | 年1.350% | - |
三菱UFJ銀行 | 最初に大きな優遇コース | 年1.050% | 年1.110% | +0.060% |
三井住友銀行 |
住宅ローン (最後までずーっと金利引き下げ) |
年2.050% | 年2.000% | -0.050% |
平均 | - | 年1.483% | 年1.487% | +0.003% |
フラット35
金融機関 | ローン名 | 2024年9月 | 2024年10月 | 差 |
楽天銀行 | フラット35 | 年1.820% | 年1.820% | - |
※ フラット35は買取型/融資比率9割以下/団信加入/借入期間21〜35年の場合の金利を表示
※ 新規借り入れを対象に集計
7−2 参考:主な団信の種類と概要
団信は大きく分けて、一般団信、ワイド団信、疾病団信の3種類があります。
ワイド団信は保障内容が一般団信と同じですが、加入条件が緩和されています。他の団信の審査に落ちてしまった場合でも加入できる可能性があります。
疾病団信は大きく分けて、がん保障、3大疾病保障、8大疾病保障、11疾病保障、全疾病保障の5種類があります。
上図の通り、がんと診断されただけで保険金が下りるがん保障は、全疾病保障には含まれていません。
また、「急性心筋梗塞や脳卒中と診断され手術を受けたり、60日以上所定の状態になった場合に保険金が下りる保障」は3大疾病保障及び8大疾病保障には含まれていますが、11疾病保障や全疾病保障には含まれていません。
このように、疾病保障付き団信の構成は複雑なので、保障対象を細かく分けて考えて、どのような場合に保険金で住宅ローンが完済されるのかしっかり確認する必要があります。
また、団信には無料で付いているものと金利上乗せされるものがありますので、団信を利用する場合に金利がどうなるかも確認する必要があります。
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変動金利・固定金利の違いとは?
特徴やメリット・デメリットを解説
住宅ローンの基本的な金利タイプで、年2回(4/1と10/1)見直しされることから変動金利と呼ばれています。
金利の急変動で利用者が困らないよう、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や月々の返済が25%以上増えないようにする「125%ルール」を設定している金融機関も多く存在します。固定金利に変更するオプションが付帯しており、金利上昇時には固定金利に切り替えることも可能です。
| 変動金利のメリット・デメリット
メリット:銀行間の低金利競争が激しく金利水準が低いため、月々の返済額を抑えることができます。
デメリット:将来金利が上がり、月々の返済額が増えるリスクがあります。対策として、金利が低いうちにしっかり貯蓄をして万が一の金利上昇に備えると良いでしょう。
| 5年ルール・125%ルールとは?
5年ルールとは、変動金利が上がっても月々の返済額を5年間一定とするルールです。5年ルール有りの場合、最初の5年間は変わらず、6年目から返済額が増えることになります。5年ルール無しの場合、翌月や翌々月から返済額が増えます。
金利が上がっても返済はすぐには増えず、5年間は変わらないというメリットがある一方、6年目になるまでは本来より低額での返済となり、完済時に未払利息が発生する可能性がある点がデメリットとなります。
125%ルールとは、5年ルールを適用している金融機関で返済額が増える際、今までの返済額の1.25倍を上限とするルールです。例えば従来の月々の返済が10万円の場合、返済がどれだけ増えても12.5万円が上限となります。
返済額が増えても上限値があるのがメリットとなる一方、5年ルール同様に本来よりも安く返済が進むため、予定通りに残高が減らず完済時に高額返済が必要となる可能性がある点がデメリットです。
| 変動金利の推移・相場は?
変動金利はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して低下傾向を続けてきました。しかし2024年になって日銀のゼロ金利解除により、変動金利が遂に引き上げられることとなりました。いよいよ「金利のある世界」に突入したことになります。しかしながら、依然としてネット銀行を先頭に、変動金利が顧客獲得競争の主戦場という状況は続いています。
2024年12月時点では、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行、PayPay銀行といった主要ネット銀行は0.4%台、みずほ銀行やりそな銀行といった都市銀行は戦略的に低金利で対抗し0.3%台が多く、地方銀行では0.3%〜0.6%台が相場です。
| 固定金利とは?
文字通り金利が変わらないのが固定金利です。フラット35のような全期間固定金利のほか、5年、10年など一定期間の金利を固定する固定期間選択型もあります。
| 固定金利のメリット・デメリット
メリット:返済額が変わらない安心感があります。変動金利より金利水準は高いものの、一定期間または全期間の返済額が変わらないため、長期の返済計画や生活設計を立てやすいことが特徴です。
デメリット:金利水準が高く、返済額が多くなります。返済中に大規模な金利上昇が起こらない限り、変動金利を使った場合に比べて固定金利を使う方が多額の返済となるでしょう。また固定期間選択型の場合、6年目や11年目など固定期間が終了するタイミングで、当初固定期間よりも高い金利に切り替わることが多いこともデメリットです。
| どんな人が変動金利・固定金利に向いている?
少しでも返済額を抑えたい方やコストパフォーマンスを重視する方には変動金利がオススメです。日本銀行の金融緩和政策や住宅ローン業界の競争激化を踏まえ、モゲチェックでは変動金利は今後も低金利が続くと予想しています。
一方、固定金利は金利や返済額が変化するリスクをなくしたい方に向いています。例えば最初の10年間が子どもの教育費がかさむ時期と重なるなど、住宅ローンの返済額が増えることをどうしても避けたい方には10年固定金利がオススメです。
| 変動金利・固定金利の利用割合
変動金利を選ぶ人の割合が年々増え続け、全体のおよそ7割とほとんどの住宅ローン利用者が変動金利を選んでいます。また、固定期間選択型は2割、全期間固定型は1割であり、年々減少しています。
(出所:独立行政法人住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」より)
| モゲチェックのオススメは?
モゲチェックでは低金利政策が長期化する可能性が高いとの見通しや、住宅ローン業界で顧客獲得競争が激しくなっていることから、変動金利では安定した低金利が続くと予想しています。
迷った方はまず変動金利から検討することをオススメします。最新情報は住宅ローンランキングでチェック!
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